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2000年前の銀器セット [歴史]

イタリア文化省が、西暦79年にベズビオ山の噴火で土中に埋まったイタリア南部のポンペイの郊外から出土した当時の銀製ディナーセットを公開した。

これらは、約2000年前、噴火から逃げようとした市民が家から持ち出したらしく、携帯用のかごと一緒に見つかったという。銀器は脚付きの皿4枚、コップ4個、鉢、スプーンなど20点で合計4kgになる。簡素だが、綿密な細工がされていて、やや裕福な少人数の家族のものと推定されている。当時の市民の日常を知る上で非常に重要な品との位置づけて、ポンペイの研究者たちは「噴火を知った家族の長が慌てて銀器セットを取り出し、かごに入れて背負って逃げようとしたが逃げ切れなかったのだろう」と想像をめぐらした。

ポンペイは火山の噴火により滅んだ古代都市ということもあり、悲劇と哀愁感を感じることから、歴史のロマンを大いに感じる場所である。そんな古代の生活を想像すると楽しくなってくる。青銅器、鉄器などは武器として尊重されてきた歴史があるが、金や銀は貴重品ということから王侯貴族を思い浮かべるが、やや裕福な家族のものということならば、結構出回っていたということも考えられる。或いは、何かの褒美として王侯貴族からもらった物なのかもしれない。(というように、想像の世界に入って行きます。)

だが、実際にはどういうものであったのか、ということを知りたいという探求心と、想像の世界に繋がる要素を残しておいてもらうために、解明されないでいて欲しい、という気持ちの双方が入り乱れてしまいます。



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