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ポンペイ・過酷労働で奴隷の骨が変形 [歴史]

ベズビオ山の噴火で埋まった古代ローマ時代のイタリアの古代都市・ポンペイの発掘調査で、3年前に発見された奴隷とみられる遺体の骨を鑑定した結果、右足をひざまずいた片ひざ立ちの姿勢を常習としていたことが分かった。発掘調査した古代学研究所は「郊外の農場で働かされた奴隷ではないか。単一の労働を強いられていた奴隷労働の過酷さを示す発見」と注目している。

鑑定された遺骨は、2002年から2003年にポンペイ遺跡北辺の城壁の北の約300㎡を調査した時、7m掘り下げたところで発見された2体の遺骨である。尚、この内の1体の遺骨には、両足に金属製の足かせがはめられていた。(これにより、奴隷であるとされた。)

足かせがあった方の遺体を鑑定したところ、右足だけに親指付け根の骨の関節面が広く上に伸びる変形が見つかった。これと同様の骨の変形は、古代シリア人や中米コスタリカの先住民に報告例があり、「粉をひく」などの労働か、休息の姿勢と関連があるという。ということで、遺体の発見場所が城壁の外で、ベズビオ山の方向と一致すること、軽石層の上の火砕流層で発見されたことから、郊外の農場で働く奴隷が城壁の近くで火砕流に巻き込まれたのではないかとみている。

農場では十数人の奴隷が拘束されて過酷な労働を強いられており、今までは文献でしか分からなかった奴隷労働の実像を示す貴重な考古資料になるとしている。

ポンペイはベズビオ火山の噴火によって一瞬で滅んだとされている古代都市である。宇宙の方でも新発見があり、日本でも歴史館系の新たな発見が続いている。これもそういう流れの乗っての一つの発見と言うことになる。当時の繁栄していた都市の様子が分かるというのは、夢を壊されてしまうようなも感じるが、悲劇の都市・ポンペイについて新たなことが分かるということで、また新しいロマンを抱くこともできる。真のポンペイの姿がもっと分かるようになってもらいたいものである。



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