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戦隊回顧録33 [特撮研究]

戦隊長官の「地球人」長官の第4回となる今回は、武術の達人である長官について。これに該当するのは、ダイレンジャー、ハリケンジャー(但し、最初の敵襲の後、ハムスターの姿となってしまった。)

尚、戦隊メンバーが武術に秀でたという設定は、上記2つの戦隊以外にもマスクマンが該当する。(それぞれが拳法の達人であった。)しかし、マスクマンはそれを戦いに応用しただけであり、武術の道場などから生まれた戦隊ではなく、長官も科学者である。

ただ、特定の道場が戦隊を組織するとなると、どうしても流派という枠に捕らわれてしまうため、スケール感が小さくなってしまう。ということで、スケール感を出すために「歴史」という時間の積み重ねを持ってきて、その武術に重みをつけている。しかも、何万年、何億年という時間では人類の歴史とはミスマッチになることから、ダイレンジャーでは中国4000年の歴史よりも少し長めの6000年という数字とし、ハリケンジャーでは日本の忍者ということから、戦国時代よりも少し前という500年という数字にしている。(ハリケンジャーは忍風館の第507期生。)こうした数字がリアルなイメージを生み出すことに成功したことから、この分類に属する戦隊は今後も生まれてくる可能性はあるが、「武術」となるとある程度限られてしまうということがネックになりそうでもある。

ダイレンジャー。元は敵であるゴーマの一員だった道士・嘉挧が長官である。また、戦隊を結成したのも彼である。この嘉挧は、戦隊の歴史の中では、新たな歴史を刻むことになるキャラクタでもある。それは、戦隊長官に対するドラマ的要素を取り入れようとしたことである。(この前には「チェンジマン」でも同じ試みが行われようとしたが、そちらは中途半端に終わってしまった。)何せ、侵略者であるゴーマ一族の仲間であったという設定がそれである。この設定により、後半の物語(クライマックス)で、嘉挧はゴーマの次期皇帝の座をシャダムと争うということなり、今までの戦隊にはないドラマを見せてくれた。(その後の戦隊で、このような設定が再登場しないことを考えると、ちょっと行き過ぎた設定であったということになる。でも、それよりは、物語の鍵を握る人物になる、ということで、しっかりと演技の出来る俳優をキャステイン具する必要があるが、1年間の拘束となる戦隊シリーズに出演してくれる俳優を確保することが難しいだけなのかもしれないが...)

ハリケンジャー。疾風流の忍者学校・忍風館が戦隊の母体であり、その館長である日向無限斎が長官である。しかし彼は、最初の敵襲の時、ハムスターに変身して難を逃れたが、変身する時に呪文の一文字間違えたことから元に戻れなくなり、ハムスターの姿になってしまった。(それでも長官の座にいた。)→この設定により、長官を演じる俳優を1年間確保しなくても良いという道筋が出来た。(アフレコには必要だが、演じてもらうことに比べると、拘束される時間は大幅に減る。)

次回は「その他」に分類された長官の戦隊の予定。



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