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高松塚古墳の解体に8億円 [歴史]

文科省は、総額で本年度当初比9.4%増の6兆2746億円とする2006年度予算の概算要求を発表した。(このまま通るなんて考えていないが...)この中で問題なのは、文化財保護関係として奈良県明日香村の高松塚古墳の解体準備費8億円を盛り込んでいるという点である。

高松塚古墳は、国宝の壁画がカビなどの影響で急速に劣化しており、現場での保存を断念し、解体して別の場所で修復することになり、現在はその作業が始まっている。2006年度予算では、準備として壁画の修復作業をする仮設施設の整備や、解体工程のシミュレーションなどを実施し、解体に着手するとしている。

そもそも、高松塚古墳を今のように滅茶苦茶にしたのは、発見から現在に至る間の対応がまずかったからであり、その責任は文部省(発見当時)から文科省にある。その十分な反省を行っていない状態で、その愚策によって生じることになった作業の予算を要求するというのはあまりにも図々しい。(とは言え、国宝を守るためには費用が必要である。)

全体予算の額から比べると小さい額ではあるが、国宝を破壊したお詫びのためにも、もっと考えて予算要求を行うべきである。少なくとも、これまでの担当者の間から、私財を投じるというような姿勢を見せろ、というものである。(失態を犯したら、民間企業でも謝罪は行うが、役所がそれをしないというのは、どう考えてもおかしく、納得できない。)



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