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京都市地下鉄値上げへ [京都の話題]

京都市は、市営地下鉄の運賃を値上げする方針を明らかにした。初乗り区間(3kmまで)を現行の200円から10円アップして210円に、それ以外の区間は一律20円値上げする。(現行の2区~5区は230、260、290、320円であり、これらは全て+20円になる。)平均値上げ率は7.4%になる。

9/12に開会する定例市議会に運賃条例の改正案を提案し、可決されれば値上げを申請し、早ければ来年1月から実施したいとしている。値上げされることになれば、1996年9月以来のことになる。

尚、この通りに値上げが実施されると、初乗り運賃が200円を上回ることになり、地下鉄を運営する政令指定都市8都市の中では初めてのことになる。(1都市が値上げに踏み切ると、他都市も理由をつけて追従する可能性が高いと考えられる。)

京都市によると、東西線の建設事業費がかさんだことなどから慢性的な赤字が続いていて、2004年度決算では経常収支が192億円の赤字、累積赤字は2384億円になり、200円を得るのに370円の経費がかかっている、1日で5500万円の赤字が出ている、という。尚、この値上げにより15億円の増収が見込まれるとしている。

京都市は2004年3月に作成した地下鉄事業健全化計画で、本年度中の運賃10%値上げと、10年間で市一般会計から640億円の支援を得ることで、2015年度には人件費と建設費の利息返済を運賃でまかなえるようにする計画を立てている。これに従っての値上げということになるが、値上げ率を圧縮し、差分は駅業務の一部の民間委託により経費削減を行う、現在建設中の東西線・二条~天神川間の公費削減(→手抜き工事は絶対に許されませんよ)、一般会計からの新たな負担を求める、としている。(ちなみに、2004年11月に開通した東西線・醍醐~六地蔵間の工費は、事業免許取得時の見積から156億円削減できたとしている。)

こういう値上げ条例は、たいていそのまま可決されてしまう。よって、この通りの値上げになるだろう。強いて言えば、国交省が値上げ時期を多少遅らせるように指導する程度のことしか期待できない。これは原油価格の高騰の影響ではないが、「値上げの波」は確実に迫っている。(他の鉄道事業者が追従しないことを祈る。特に大阪市営地下鉄は大阪市の財政は最悪の上、京都市にも近いので、すぐにも追従しかねない...)



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