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太陽観測衛星「ようこう」消滅 [科学/技術]

宇宙航空研究開発機構は、運用を終えた太陽観測衛星「ようこう」が12日18:16ごろ、インド上空で大気圏に落下したと発表した。420kgの機体は大気との摩擦で燃え尽きて、消滅した。

「ようこう」は1991年8月の打ち上げ以降、3年の設計寿命を超える10年以上にわたって成果を挙げ続けた長寿衛星である。X線望遠鏡で太陽フレアと呼ばれる大爆発現象や太陽を取り巻くコロナの活動を観測してきた。また、ようこうが撮影したコロナがダイナミックに変化する画像は米国の天文雑誌の読者投票で「20世紀を代表する天文写真ベストテン」にも選ばれている。

元々3年という設計寿命であったが、10年が経過した2001年12月に姿勢制御が不能になり、2004年4月に運用が完全に終了となった。その後も地球を回る軌道を回っていたが、次第に高度が下がっていて、ついに大気圏に再突入となった。

地球の周囲には、この「ようこう」のように、運用を終えた人工衛星や、ロケットの残骸をはじめとするスペースダストが大量にあり、その数の多さは問題になっている。(「ようこう」のようにいずれは大気圏に再突入するというものもあるが、そうならないものがある。)大気圏に再突入すると、大抵のものは地上に墜落する前に燃え尽きるような大きさであるが、一部には燃え尽きずに地上に落下する可能性があるものもある。または、原子炉を搭載している人工衛星が大気圏に突入することになったら大問題である。

人工衛星、特に宇宙開発に関しては、スペースダストに関する取り組みも忘れないでもらいたいものである。



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