SSブログ

秋の味覚・秋刀魚の危機 [動物]

この季節、秋刀魚という秋の味覚がある。今年の秋刀魚は大ぶりで脂が乗っている上、小売り価格も安くなっていて、1匹100円以下で販売している所もある。これは豊漁ということが影響しているのだが、消費者にはありがたいことである。しかし、豊漁ということで、浜値は暴落する一方であり、漁船の燃料代は高騰している。ということで、いくらとっても採算が合わない、という状況になっているという。

全国さんま漁業協会によると、今年は前年同期比で約25%増という漁獲高になっていて、全国の水揚げ港の浜値平均額は1kg当たり約101円で、これは前年同期の約半額まで落ち込んでいるという。中には1kgが60円台という日もあり、前年同期の1/3という水準になっている。その一方で、最近の原油価格の高騰で、漁船の燃料代は増加するばかり。漁獲量を調整するため、入港後操業を24~48時間控える「休漁」を実施しても魚価回復とならないという。このままでは、秋刀魚を捕っても採算が合わない、ということで漁に出ることをやめる可能性もある。

もしもそうなれば、台所から秋刀魚が消えるということになる。「安い」ということは一般市民にとっては大歓迎だが、その影でピンチになっている業界があったということで、今年の秋刀魚の味は複雑なものになってしまった。(今年の秋刀魚は脂が乗っていて美味しいだけに、消えることだけはないようにしてもらいたいのだが...)

こうして見ると、原油価格の高騰という影響が、我々の食生活にも影響しようとしている、ということである。流通業界ではトラックによる輸送が行われているため、そう遠くないうちにコスト高を吸収しきれなくなり、一斉に値上げという事態がやってくる...



共通テーマ:ニュース

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。