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野生ゴリラが道具を使う [動物]

野生のゴリラが器用に道具を使う様子の撮影に、ドイツのマックスプランク研究所などのチームが成功し、アメリカの科学誌プロス・バイオロジー(電子版)に発表した。飼育下で道具を使うのは知られていたが、野生での確認は同チームによると初めてとなる。これによって人間を含む霊長類がどのように道具を使うようになったのかを解明する上で手掛かりとなりそうとしている。

決定的瞬間はいずれも去年、コンゴ共和国の森林に生息する2頭のおとなの雌で確認された。1頭は川を渡る際、長さ約1m、直径約2cmの木の枝をつえにして深さを確かめながら進んだ。別の1頭は、長さ1.3m、直径約5cmの枯れた低木を折り取って、沼地に両手で突き刺した後、片手でそれをつかんで支えにしながら残りの手で食べ物の水草を集めた。その後、木を倒して橋にして、その上を渡ったという。

これはなかなか面白い発見である。少なくとも、自然にあるものを利用しているので、そこには思考が必要である。また、判断を行っているので、単に本能で行動しているものとは違う。考えてみれば、これは「宇宙の誕生」や「生命体の誕生」の解明にも匹敵する一大命題である。今後の研究発表が楽しみである。



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