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戦隊回顧録39 [特撮研究]

「色」についての3回目。今回は「3人戦隊、4人戦隊」における色について述べる。

3人、4人戦隊の色は、前々回で述べたが、3人戦隊(サンバルカン、ライブマン、ハリケンジャー)はいずれもが「赤、青、黄」、4人戦隊は「赤、青、桃、緑」(ジャッカー)と「赤、青、黄、黒」(アバレンジャー)が1つずつである。

まずは3人戦隊について。共通しているのは「赤、青、黄」という3色ということである。この内、「赤」「青」に2色は全戦隊に登場する色である。(「黄」も、2つの戦隊(ジャッカー、チェンジマン)以外に登場している。)つまり、3人戦隊の色は、戦隊では基本中の基本となる3つの色によって構成されているということになる。尚、色を構成する基本色は、光の三原色では「赤、青、緑」であるが、この3色ではなく、「緑」が「黄」になっている所が面白い。しかし、日常生活で代表的な色を選ぶとなると、「赤、青、黄」の3色というのは信号機の3色である。(信号機では「青」と言っても、その色は「緑」なんですが...)これを考えたら、この3色は生活の上でも最も身近な3色である、と言うことが出来る。

サンバルカンの時代では、戦士の交代劇は珍しくなかったが、戦士の増員ということはまだ無かった。よって、途中で「赤」の交代劇はあったが、「サンバルカン」は最後まで3人であった。(これは戦隊唯一である。)

ライブマンでは戦士の増員が行われた。(先例として、ジャッカーがあるが、これは戦士の増員とはいうものの、行動隊長が加わったのであり、戦隊メンバーよりも格上の存在の加入であり、戦士の増員という観点ではライブマンが初となる。)しかも、「緑」と「黒」という2人が途中参戦した。(同一戦隊に2人の加入は戦隊唯一である。)尚、当時では初の「緑」と「黒」の戦士が同一戦隊にいることになった。(後の戦隊では、「ジュウレンジャー」「オーレンジャー」で第六の戦士加入によりこの2色が存在する戦隊となった。「ギンガマン」の追加戦士黒騎士も、色の面ではここに含まれる。)

ハリケンジャーでは、2人組とはいうものの、第二の戦隊という存在のゴウライジャー(2人ということで、全戦隊に皆勤の「赤、青」)、更にシュリケンジャー(「緑」)の加入も行われた。第二の戦隊というのは、「ジェットマン」で2つの戦隊(裏次元ディメンシア人、ネオジェットマン)がゲストという形であるにはあったが、メインの戦隊と共闘する形ではなかったので、初のダブル戦隊の合体ということになる。(2つの戦隊の共闘は戦隊唯一である。)

次に、4人戦隊について。ジャッカーとアバレンジャーがこれに該当するが、この2つの戦隊も戦隊唯一というものがある。

まずはジャッカー。今でこそ、戦士の途中増員というのは珍しくないが、初めて増員があったのがこのジャッカーである。しかも、結成時からのメンバーと同等ではなく、行動隊長として参加したのである。その途中参加の行動隊長・ビッグ・ワンであるが、存在感があり、これまでの4人を完全に喰ってしまうことになった。(それまでは4人のチームだったのが、単体ヒーローの支配下に4人が入った感じになった。)戦隊メンバーよりも完全に格上の存在の加入は戦隊唯一である。(仲間意識を重んじる戦隊では、こういうことは今後も無いだろう。)

アバレンジャーは4人構成とはいうものの、3人+1人という変則戦隊である。「+1」である方が長官的役割を担っていて、戦隊の結成やパワーについての指導を行うなど、戦隊メンバーが対等という構図を逸脱した形であった。時には3人だけで戦い、「+1」は戦闘に加わらない場合もあった。これはある意味で、ビッグ・ワンが加わり5人になったジャッカーのパターンを受け継いでいるとも言える。更に、5人目となる戦士は、一時は敵のボスに座るというところまでいった。これは、最初の第六の戦士である「ジュウレンジャー」のブライの設定をそのまま受け継いでいる。更に、戦死する所もブライと同じである。(尚、「戦死」という戦隊メンバーは珍しくない。)よって、アバレンジャーは「3+1」→「3+1+1」→「3+1」ということが出来る特異な構成の戦隊であった。(でも、一緒になった時は、仲違いや対立し続けた訳ではない。)こういう複雑な戦隊も、戦隊唯一である。

ということで、3人/4人戦隊は、いずれもが「戦隊唯一」というものを持っている。元々5人が基本であるのが戦隊であるから、これらの戦隊ははじめから異色の存在になるが、それぞれが特徴を持っているという所は一筋縄にはいかない戦隊らしい所である。

次回は、色についてを掘り下げて、それぞれの色についての考察の予定。



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