SSブログ

.38 SPECIAL『SPECIAL FORCES』 [音楽(洋楽)]

今回も先のTIN MACHINEに続いて「T」で始まるアーティストである。「THIRTY-EIGHT SPECIAL」ということで、一応「T」で始まるのだが、今回は記事のタイトルを、一般的な表記である「.38 SPECIAL」としてみた。(尚、表記のように「.」が頭に着くのが正しい表記である。)

表題のアルバムは1982年に発表した彼らの5枚目のアルバムである。彼らのサウンドはロックでも、サザン・ロックと言われるものであり、'80'sになってからはそのサザンの砦を守っているバンドでもある。ツイン・ギターとツイン・ドラムが特徴であり、そのサウンドは豪快なアメリカ南部そのままであり、迫力のあるサウンドを聴かせてくれる。本アルバムは適度なポップさと爽やかなメロディを中心としたものとなっていて、「サザン」ということを気にしないで楽しむことが出来るアメリカン・ロックの傑作アルバムである。その爽やかなサウンドから本アルバムはスマッシュ・ヒットとなり、1982年のBillboard年間アルバム・チャートで66位に食い込んでいる。(レギュラー・チャートでは最高位10位を記録している。)

まずはスマッシュ・ヒットとなった『Caught Up In You』で幕が上がる。この曲はBillboardのレギュラー・チャートで最高位10位を記録し、1982年の年間シングル・チャートでも53位を記録したが、爽やかでとても聴きやすいナンバーである。(但し、かなりポップなナンバーであり、「サザン・ロック」とは言い難い...)続く『Back Door Stranger』はツイン・ギター、ツイン・ドラムという彼らのスタイルが活きたロック・ナンバーであり、パワフルで豪快なロック・チューンである。(こういうところがサザン系の醍醐味でもある。)続く『Back On The Track』でも同様にビートの利いたパワフルなサウンドを聴かせてくれる。ミディアム・テンポのナンバーであるが、こういう力強さがたまらない。

続く『Chain Lightnin'』は雷鳴が轟く中で静かにギターのイントロで始まるスケールの大きな一曲である。ミディアム・テンポで進む中、唸るロックのビートが迫力感を出している。続く『Rough-Housin'』はテンポの良いロック・ナンバーであり、ツイン・ドラムということによる音の厚みがパワフルな所を聴かせてくれるナイス・チューンである。

You Keep Rynnin' Away』は『Caught Up In You』と同様にかなりポップな一曲であり、とても聴きやすいナンバーであるが、サザン系のテイストを失っていない軽いロックと言ったところ、続く『Breakin' Loose』はややスローなテンポのロック・チューンであるが、力強さと繊細さとが同居するナイス・チューンである。続く『Take 'Em Out』はパワフルなツイン・ドラムとツイン・ギターが冴えるロック・チューンで、38らしい魅力あふれる一曲であり、ラストの『Firestarter』もミディアム・テンポのロック・ナンバーであり、こちらはツイン・ギターの唸るサウンドが魅力のパワフルで大きなスケールを感じる一曲である。ということで、ロック・サウンドの好きな方を失望させることのないエンディングとなっている。

'70'sの中盤にはサザン・ロックに注目が集まると言うことがあったが、'80'sに入ると殆ど消えてしまった。そんな中、彼らとZZ TOPは元気なところを見せていて、'80'sのサザン・ロックは彼らが支えていた。(共に'70'sからのキャリアがあったので、)ということからも、本アルバムは'80's前半のアメリカン・ロックを語る上でも欠かすことの出来ない一枚である。ウエスト・コースト/イースト・コーストのサウンドばかりではなく、時にはサザンも聴きましょう。

 

Special Forces

Special Forces

  • アーティスト: .38 Special
  • 出版社/メーカー: A&M
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD


コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

SAZER X #16Garo #14 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。