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DAVID GILMOUR『DAVID GILMOUR』 [音楽(洋楽)]

以前に、PINK FLOYDのメンバーのソロ・アルバムとしてはROGER WATERSを取り上げたことがある(その記事はこちらです)が、今回はDAVID GILMOURのソロ・アルバムを取り上げる。表題のアルバムは1978年に発表された彼のファースト・ソロ・アルバムである。また、彼自身によるセルフ・プロデュースのアルバムでもある。('78年と言えば、『ANIMALS』を発表した翌年であり、『THE WALL』の発表前ということになる。)曲の方はFLOYDらしいサウンドの曲となっていて、本当にGILMOURのソロ・アルバムなのか?と感じてしまう。(が、GILMOURらしいところである。)

まずはインスト・ナンバーの『Mihalis』であるが、FLOYDらしい静寂感のある曲であるが、彼のギターが炸裂した幻想的な世界へ誘ってくれる一曲である。続く『There's No Way Out of Here』はブルースを思わせるソウルフルなイントロでFLOYDではないと思わせておいて、実にFLOYDらしいスケールの大きなスローなテンポの曲となる。続く『Cry from the Street』はロック・ナンバーという雰囲気のイントロから、これもまたFLOYDらしいサウンドに変化するスケールの大きな一曲であり、終盤はFLOYDの『One Of These Days』を彷彿させてくれる。続く『So Far Away』は今で言えばバラード・ナンバーということ分類されるのだろうが、スローなテンポで哀愁感に満ちたFLOYDらしいボーカル・ナンバーであり、6分超という時間を感じさせない一曲となっている。

続く『Short and Sweet』は、ロック・チューンを思わせるギターのイントロで立ち上がるものの、直ぐにFLOYDらしいスローなメロディアスながらも哀愁感を漂わせたナンバーとなる一曲である。続く『Raise My Rent』はGILMOURの唸るギター・ソロが堪能できるインスト・ナンバーであり、そのギターきスロー気味のメロディにおけるボーカルの様にも感じるぐらいである。続く『No Way』はボーカルを主体としたスローなテンポの曲であるが、GILMOURのギターは唸るように響き渡っていて、「止められません、勝つまでは」(「何に勝つの?」というツッコミはなしでお願いします。)ということで、聴き入ってしまう。

続く『It's Deafinitely』はまたもインスト・ナンバーであるが、この曲はとてもパワフルな曲であり、FLOYDの『One Of These Days』を彷彿させる圧倒的迫力がある。ラストを飾る『I Can't Breathe Anymore』はロックのテイストがする一曲であり、本アルバムの収録曲の中では最もFLOYDから離れた感じのする曲である。イントロから中盤までの美しいメロディ・ラインは後に発表されるALAN PARSONS PROJECTのアルバム「EYE IN THE SKY」の何曲かを思わせてくれ、そこから後はスケールの大きなパワフルなロック・インスト・ナンバーに変貌するが、この変わり方はやはりFLOYDらしいところでもある。

全9曲、派手な曲はないが、いずれの曲もGILMOURの持ち味が出ていて、これもFLOYDらしさを感じさせてくれる。(奇しくも本アルバムから9年後の1987年に、WATERSが抜けたFLOYDがアルバム『A MOMENTARY LAPSE OF REASON』 を発表したが、それに向けた予行練習とでも言ってもおかしくないFLOYD節である。)やはり、本アルバムはFLOYDサウンドに傾倒している方には欠かせない一枚であり、そうでない方は聴かない方がいいのかも知れません。でも、ギター・サウンドが好きな方には一度は耳にしてもらいたい所である。(が、そこからFLOYD中毒になっても、当方はその責任は一切負いませんので、あしからず...)

 

David Gilmour

David Gilmour

  • アーティスト: David Gilmour
  • 出版社/メーカー: Columbia
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD


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