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JAMIROQUAI『THE RETURN OF THE SPACE COWBOY』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1994年にリリースされた彼らの2枚目のアルバムであり、色々な過去のアーティストたちの名前が挙げられていて、そのクローンだとか言われていたが、本作によって彼らのアイデンティティもはっきりと確立した秀作である。本アルバムにおけるサウンドは1st.アルバムとは比べものにならないほど音楽性の幅が広がり、それでいて、とてもソウルフルなものとなっている。じっくりと音楽を堪能することが出来るアルバムである。尚、本アルバムでは、最初と最後の曲の順番が入れ替わっているものが存在しているが、ここでは筆者が所有している輸入盤(DISC番号は「477813 2」(SONY MUSIC ENTERTAINMENT(UK))→欧州版である。)の収録順としている。

圧巻な『Just Another Story』で幕が上がるが、9分近い大作のこの曲のサウンドはジャズ、ソウル、ボサノバ、'70'sブラコンなど様々な要素が上手く融合していて、会心の一曲となっている。続く『Stillness in Time』はジャズにボサノバのテイストが加わり、テンポのいいボーカル・ナンバーとしても、またはリズミカルで豊かなフュージョン・サウンドとしてもイカす曲として仕上がっている。続く『Half the Man』はソフト・ジャズのテイストを持ち、メロディアスなメロディと、優しくハートフルなボーカルが印象的な一曲である。続く『Light Years』はパワフルなジャズ系のサウンドの一曲で、ちょっと洒落た夜を都会的なジャジーな雰囲気にしてくれるナイス・チューンである。

ジャジーな世界は次の『Manifest Destiny』にも引き継がれていて、とても落ち着いた大人のジャズ・サウンドをたっぷりと聴かせてくれる。(この辺りは1st.アルバムでもありましたね。)続く『Kids』は一転してノリの良いダンス・ビートに近いジャズ・ナンバーであり、アップテンポであり、とてもパワフルで体が自然と動き出しそうになる一曲である。(といっても、ジャズ系の曲であり、ダンス・チューンとは言えないる強いて言うならば、'70's終盤の世界的ディスコ・ブームの時にはこういう感じの曲も「ディスコ・サウンド」の一つとしてありました。(でも、当時はダンスできる曲は何でも「ディスコ」と言っていましたが...))

続く『Mr. Moon』はアフリカン・テイストの香りがするフュージョン系のナンバーであり、なめらかなサウンドがテンポ良くリズミカルに展開されていく、聴いていても心地よくなる一曲である。続く『Scam』は'70'sのブラック・ミュージックのテイストが満載のテンポの良いダンス系サウンド(これこそ'70'sディスコ・サウンドと言ってもよい)の一曲で元気が良くなる一曲である。しかも、7分強という大作でもあり、たっぷりと堪能することが出来る。また、ちょっとミステリアスな感じがするイントロが印象に残る曲でもある。続く『Journey to Arnhemland』はインスト・ナンバーであるが、ちょっとファンキーなジャジーなメロディであり、ちょっと不思議なビートが落ち着きを与えてくれます。

続く『Morning Glory』はスローなテンポのボーカル・ナンバーであり、夢幻の世界にいるかのようなイメージを与えてくれるメロディアスな曲に乗せて、そっと包み込んでくれるかのように丁寧に優しく語りかけるボーカルが大人の雰囲気を醸し出している優しい一曲である。

ラストを飾る『Space Cowboy』はヒットしたことから有名な曲でもあるが、本アルバムでも最高の一曲でもあり、ジャジーであり、ソウルフルであり、パワフルであり、それでいてファンキーで、しかもハートフルな優しい曲であり、スケールの大きい曲である。尚、この曲を抜きには本アルバムは語れないというような一大傑作でもある。

本アルバムは、そのサウンド性でも高い評価を受けることになったが、本作以降の彼らの活躍を見れば、それも納得できるであろう。彼らを語る上では本アルバムの存在を絶対に忘れることが出来ないが、リリースから10年以上が経過した現在でも本アルバムの魅力は全く失われていない。ということで、本アルバムも歴史に残る「名盤」である。じっくりと堪能していただきたい一枚である。

ところで、未だに考えているのが、曲順の異なる本アルバムをも入手しようかどうかということである。雰囲気を味わうということで、CDプレーヤーのプログラム再生で、1曲目と11曲目の順番を入れ替えて再生することがあるのだが、やはりちょっと違う印象を受けるのである。ということで、CDを購入しようか、という気にもなるのだが、プログラム再生で同じことが出来るので、冷静になって考えると「購入しない」という結論になる。しかし、コレクターとしたら両方とも持っていたいという思いもあるし...

 

↓こちらは筆者所有の曲順です。

Return of the Space Cowboy

Return of the Space Cowboy

  • アーティスト: Jamiroquai
  • 出版社/メーカー: Ss2
  • 発売日: 2001/12/10
  • メディア: CD

 

↓こちらは1曲目と11曲目が入れ替わっているものです。

The Return of the Space Cowboy

The Return of the Space Cowboy

  • アーティスト: Jamiroquai
  • 出版社/メーカー: Work
  • 発売日: 1995/05/09
  • メディア: CD


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