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STEVIE NICKS『ROCK A LITTLE』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1985年に発表された彼女の3枚目のソロ・アルバムである。FLEETWOOD MACに1975年に加わり、MACを世界的人気グループに押し上げた彼女の功績は大きいが、ロック界の妖精という異名を持ち、ソロとしてもカントリー色を漂わせる中で彼女のスタイルを発揮していたが、本アルバムでは小悪魔的な要素があり、コケティッシュな一面を感じるようになり、サウンドの面に目をやると、今までのソロ・アルバムよりはロック色がかなり強くなっていて、ロック・ボーカリストとしての彼女の魅力に満ちた一枚となっている。1986年のBillboard年間アルバム・チャートでは41位(レギュラー・チャートでは最高位12位)となるスマッシュ・ヒットを記録した。

まずはパワフルなロック・ナンバーである『I Can't Wait』でスタート。この辺りのサウンドはMACとは完全に違うものであり、ちょっとコケティッシュな部分がロック・ボーカリストとしての彼女の魅力わ十二分に魅せてくれる。続くはアルバム・タイトル・チューンの『Rock A Little (Go Ahead Lily)』で、ややスローなテンポのメロディに乗せて小悪魔的な彼女のボーカルが冴える一曲、続く『Sister Honey』はロックのビートをたっぷりと利かせたボーカル・ナンバーであり、テンポの良いメロディが心地よく響く。続く『I Sing For The Things』はストリングスのサウンドによる綺麗なメロディに乗せて、じっくりと聴かせてくれている。

続く『Imperial Hotel』は典型的なアメリカン・ロックらしいサウンドを醸し出していて、余裕を持った彼女のボーカルが楽しくロックしている。続く『Some Become Strangers』はMACらしいサウンドの漂う一曲であり、ミディアム・テンポのロック・チューンにMACでの彼女らしいボーカルで利かせてくれる。続く『Talk To Me』はシングル・カットされてスマッシュ・ヒットとなり、1986年のBillboard年間シングル・チャートでは57位(レギュラー・チャートでは最高位4位)を記録した。ちょっとコケティッシュなボーカルがミディアム・テンポのメロディとマッチして、何とも言えない彼女の魅惑の世界を醸し出しているロック・ボーカル・ナンバーである。

続く『The Nightmare』はパワフルなロック・ナンバーであり、'80'sのロックというエレクトロ・ロック風のサウンドとなっている一曲でもある。続く『If I Were You』はメロディアスなイントロからテンポの良いロック・チューンとなり、曲が進むにつれて次第にパワフルになっていく、ご機嫌なロック・チューンである。更に、それは『No Spoken Word』が受け継いでいて、こちらはベースのサウンドが冒頭から響き、パワフルなロック・ナンバーとして進んでいく。彼女のボーカルもとてもパワフルであり、たっぷりと堪能することが出来る。ラストを飾る『Has Anyone Ever Written Anything For You』はピアノの演奏によるイントロから始まる美しいメロディのバラード・ナンバーであり、ここでは控えめながらも味のあるボーカルを聴かせてくれていて、余韻を持った形で幕が下りてくる形となり、綺麗な形で締めくくってくれる。

本ソロ・アルバム発表当時、MACは活動停止していて、「MAC解散」「ソロ活動に専念」という話が何度も流れていたが、そんな中で(結果的には)二足のわらじでの活動だったが、ソロはソロとして、MACはMACとして捕らえていて、MACとは違うロック・ボーカリストとしてしっかりとしたソロ・アルバムを届けてくれていたということになる。('80's中盤はMACは活動停止していたので、これはあくまでも「結果的に」と言うことである。)楽曲の方も彼女の魅力を十二分に引き出していて、聴き応えのあるアルバムとなっている。本アルバムを聴く場合は、MACとは完全に切り離して、一人の女性アーティストとしてじっくりと聴き込みたい所である。

 

 Rock a Little

Rock a Little

  • アーティスト: Stevie Nicks
  • 出版社/メーカー: Modern
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD


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