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JUANITA HALL『SINGS THE BLUES』 [音楽(洋楽)]

今回は今までとはちょっと毛色の違うアルバムをピックアップしてみました。ブルース・アルバムである。ブルースと言えば、実にソウルフルな黒人音楽であり、JAZZの基礎ともなったものである。とてもソウルフルなボーカル・ナンバーばかりであり、ボーカル・ナンバーが好きという方、またはジャズ(ボーカル)が好きな方であれば、全く何の抵抗もなく受け入れられるサウンドである。ただ、ちょっと面白いのは、STEREO音声の片方のチャンネルはボーカルを中心としており、もう片方のチャンネルは楽器の演奏を中心としていて、センターに定位しないボーカルというのもちょっと面白い。(古い録音のものでは、「STEREO」という表示があってもこういう録音がされていたものが結構ありました。)尚、筆者が所有しているのは、1989年にリリースされたスペイン盤であり、今となってはどういうルートで入手したのか、はっきりとしない。(おそらく、京都にあったヨーロッパ(特にフランスのものが充実していた)のCDを扱っていたショップで購入したものだと思われる。)当然、US盤やUK盤などもリリースされているので、入手することは可能であるが、発売されている国によって収録されている曲順が多少異なっているようであるが、収録曲は同じである。(こういうことはよくあることであり、それらを揃えるというのもまたコレクターとしては面白いところである。)

まずは『Hold That Train』で始まるが、この曲はややスローなテンポの一曲であり、ボーカルを中心としたじっくりと聴かせる一曲である。(まあ、ブルース系であれば、たいていはじっくりと聴かせる曲ですが...)'30'sの雰囲気を持つこの曲は、古き良き時代の面影があり、エレクトリック・サウンドに親しんでいる耳にはとても新鮮なものにも感じることが出来る。続く『You've Been A Good Old Wagon』はブルース系の曲としたらテンポが良いボーカル・ナンバーであり、楽しさを感じる一曲でもある。続く『After You've Gone』はスローなテンポのボーカル・ナンバーであり、じっくりと聴かせてくれる。が、間奏パートになると、それがフルバンド・ジャズのサウンドになり、圧倒的な音の嵐に浸ることになる。ということで、変化の楽しめる一曲でもある。続く『Nobody Want You When You're Down And Out』はジャジーなテイストのあるボーカル・ナンバーでありソウルフルであり、パワフルなボーカルが魅力の一曲である。

続く『I Don't Want It Second Hand』はビッグ・バンドをバックに従えた静かなボーカル・ナンバーであり、ソウルフルな彼女のボーカルと共にスケールの大きさを感じる一曲である。続く『A Good Man Is Hard To Find』はクラリネットのサウンドが心に響くボーカル・ナンバーであり、完全に'20'sから'30'sの雰囲気に満ちた一曲である。続く『Baby Won't You Please Come Home』はピアノとサックスを中心としたソウルフルでジャジーな一曲である。続く『Gulf Coast Blues』はピアノの弾き語りとサックスがいい雰囲気を出しているボーカル・ナンバーであり、ゆっくりとしたテンポでじっくりと聴かせてくれるソウルフルな一曲である。

続く『Downhearted Blues』は'30'sのジャズ・クラブの雰囲気に満ちた一曲であり、パワフルな彼女のボーカルがグイグイとリードしている一曲である。続く『Lovin' Som From Alabam'』はトランペットのイントロがいきなりソウルフルな世界に運んでくれる'20'sのテイストに満ちたボーカル・ナンバーであり、ちょっとゴスペル・チックな彼女のボーカルが溜まらない良さを与えてくれる。続く『Gimme A Pigfoot』はブルース系の曲としたらテンポの良いボーカル・ナンバーであるが、実にパワフルな彼女のソウルフルなボーカルを堪能できる一曲でもある。ラストの『Lovin' Som From Alabam』はあれっ?と思われるかも知れないが、最後の「Alabam」の後に「'」が付くか付かないかの違いがあることに注目されたし。曲は2曲前と同じであるが、故知にはビッグバンドのジャズというアレンジがされていて、ミディアム・テンポながらも楽しいということを感じさせてくれる一曲となっている。ここでも彼女のボーカルはパワフルであり、ソウルフルである。(尚、「○○Version」というような安易な曲名にしない所はちょっと洒落ています。)

本アルバムは、ソウルフルなボーカル・ナンバーが集まっていると言うことで、どちらかというと親しみを持って接しようというのには抵抗があるが、時間的には38分弱というLPの時代ではほぼ標準的、CDの時代としたらちょっと短めということもあり、この程度の時間であれば集中して接することが出来る時間でもあり、ボーカルものが好きな方には耳にしてもらいたいアルバムである。これまでにも数多くの「ボーカル・アルバム」が多くのジャンルでリリースされていて、素晴らしい内容のアルバムが数多く存在しているが、ブルースを基調としたボーカル・ナンバーというのは、やはり基礎部分から大きな違いがあり、「魂」の声を聴くことが出来るものである。いつも聴くサウンドにするのはともかく、時々耳にするサウンドとして、本アルバムのようなブルース系のアルバムをライブラリーに加えておくことで、箔が付きますよ。(まあ、箔を付けるために音楽を聴くのではないですが...)

 

Juanita Hall Sings the Blues

Juanita Hall Sings the Blues

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Ojc
  • 発売日: 2000/11/13
  • メディア: CD

↑UK盤 | US盤 ↓

Jaunita Hall Sings the Blues

Jaunita Hall Sings the Blues

  • アーティスト: Juanita Hall
  • 出版社/メーカー: Fresh Sound
  • 発売日: 1996/08/20
  • メディア: CD


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