VIXEN『VIXEN』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1988年に発表された彼女たちの1st.アルバムである。彼女たちは、'80's中盤以降、続々と登場したガールズ・バンドの一つであるが、実力を兼ね備えたバンドであり、その辺りは骨があるバンドである。一応はハードロック系のサウンドを奏でると言うことになっているが、彼女たちのサウンドはメロディアスであり、実際はハードロック風のポップなサウンドと言った方が当を得ているだろう。ということで、サウンドの方もキャッチーで聴きやすいものであったために、ヒットを記録し、ガールズ・バンドでもメジャーな存在になることが出来た。本アルバムは1989年のBillboard年間アルバム・チャートで91位、レギュラー・チャートでは最高位41位を記録するヒットとなっている。また、彼女たちは「女性版BON JOVI」とも言われたように、ポップなメロディを重視しているサウンドということもあって、とても聴きやすいサウンドを聴かせてくれているので、「ロックはちょっと苦手」と言う方でも嫌うこと無く接することが出来る。
収録されているのは以下の全11曲である。『Edge Of A Broken Heart』『I Want You To Rock Me』『Cryin'』『American Dream』『Desperate』『One Night Alone』『Hell Raisers』『Love Made Me』『Waiting』『Cruisin'』『Charmed Life』。
この中では、何と言っても『Cryin'』である。この一曲は名曲としても名高く、ガールズ・バンドという範疇を越えている曲である。また、『Edge Of A Broken Heart』はシングル・ヒットを記録していて、この2曲のために本アルバムを入手しても、決して損することはないクオリティを持っている。
その他の曲からお薦め曲としたら、『I Want You To Rock Me』『One Night Alone』『Love Made Me』『Charmed Life』をピックアップしておく。ロックといってもポップなエッセンスに満ちあふれていて、メロディもキャッチーであり、ノリが良いものであり、「ガールズ・バンド」というと低く見られがちであるが、そういう認識があれば、その考えが変わってしまうだけのものとなっている。また、「女性版BON JOVI」とも言われるだけのことはあって、BON JOVIのような演歌っぽい聴かせ所をも兼ね備えていて、聴き込みたくなるサウンドである。そして、ルックスの方もなかなかどうして、という彼女たち。'80's中盤以降、数多く登場した女性バンドの中でも間違いなく一級品である。
'80'sサウンドがお好きな方であれば、何の抵抗感もなく聞き入れることは間違いないサウンドであり、これも'80'sサウンドの幅の広いところである。ロック・ファンにもお薦めのアルバムである。
- アーティスト: Vixen
- 出版社/メーカー: EMI-Manhattan
- 発売日: 2004/11/02
- メディア: CD
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