「STREETS OF FIRE」 [映画(洋画)]
表題の作品は1984年の映画「ストリート・オブ・ファイヤー」である。この作品については、「サントラ盤」ということで一度ピックアップしているが、今回は「映画」ということで改めてピックアップすることにした。(「サントラ盤」としてピックアップした記事はここをクリックして下さい。)
この作品は、ウォルター・ヒル監督とラリー・グロスの共同脚本をウォルター・ヒル監督がメガホンを取り、ライ・クーダーが音楽を担当していて、出演はマイケル・パレ、ダイアン・レイン、リック・モラニス、エイミー・マディガン、ウィレム・デフォー、リック・ロソヴィッチ、ビル・パクストン、デボラ・ヴァン・フォルケンバーグ、リチャード・ローソン、リー・ヴィング、ミケルティ・ウィリアムソン、グランド・L・ブッシュ、ロバート・タウンゼント、ストーニー・ジャクソン、エリザベス・デイリーたちである。
全編をロックのサウンドに乗せて綴られる作品である。ストーリーは単純明快なものであり、歌姫が悪漢に掠われ、それを奪い返すというであり、旧来から多く見られるストーリーである。よって、物語の方にはあまり大きな魅力はない。が、音楽の方は実に魅力的である。しかも、'50'sのテイストに満ちた曲と、いかにも'80'sという雰囲気の曲とのバランスが良く、本作映画は「お伽噺」と言う謳い文句があるが、音楽の「お伽噺」ということが出来る。その中でも見所は、冒頭とラストのFIRE INC.(本作品のためだけに結成されたプロジェクトです。)の『Nowhere Fast』と『Tonight Is What It Means To Be Young』のライブ・シーンである。
物語の方では、良い味を出しているのがリック・モラニスとエイミー・マディガンであり、リックはこの頃は「ゴーストバスターズ」でも良いところを出していて、脂の乗ったとてもいい時期であり、コミカルな所がストーリーを和ませてくれている。エイミーは力強さのある頼りがいのある女性を演じているが、その存在感が凄い!ダイアン・レイン演じるロック・シンガー・エレンが今ひとつロック・シンガーらしくなく、リズム感が欠けていると言うことで酷評されているが、「リトル・ロマンス」のダイアンが成長したということを考えれば、これはこれで別の意味で良いところである。(まあ、「動くダイアンの写真集」としてだけですが...)
本作は、「映画」としたら1度見たらいいか、ということになるが、「音楽」(長いPVと考える)ということでは何度でも見たくなる、いや、聴きたくなる作品である。'80'sサウンドがお好きな方には絶対お薦めである。(映画ではなくてサントラ盤ですが...)それにしても、「映画」としたら今ひとつなのに、サントラ盤が絶品というものは意外と少ないものである。(大抵は、どちらも良いか、どちらもダメとなるものです。)そういう意味では、本作映画はちょっと珍しい作品であり、だからこそ'80'sの忘れられない映画と言うことになる。まあ、一度は映画の方も見ましょう。(が、映画を1度見るよりは、サントラ盤を10回聴く方が...)
Streets Of Fire: A Rock & Roll Fable (1984 Film)
- アーティスト: Original Soundtrack
- 出版社/メーカー: MCA
- 発売日: 1990/10/25
- メディア: CD
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