KING KONG(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]
表題の作品は1933年の映画「キング・コング」のサントラ盤である。この映画は特撮作品でも、パニック映画でも、マペット映画のいずれでも古典として語り継がれる作品であると同時に「コングの復讐」という続編が製作されたり、リメイクもされていることから、あまりにも有名な作品である。(2005年にもリメイク盤が公開されているが、これは記憶に新しいところであろう。)が、今回はそんな中でもサントラ盤の方にも注目してピックアップすることにした。
「キング・コング」といえば、原作はエドガー・ウォレスであり、これも有名であるが、本作はその原作をジェームズ・アシュモア・クリールマンとルース・ローズが脚本を仕上げ、メリアン・C・クーパーとアーネスト・B・シュードサックが監督を務め、特撮はウィリス・H・オブライエン、音楽はマックス・スタイナーが担当し、出演は、フェイ・レイ、ロバート・アームストロング、ブルース・キャボット、フランク・ライチャー、サム・ハーディ、ノーブル・ジョンソン、ジェームズ・フラヴィンたちである。また、本作では、コングはモデル・アニメーションを用いて製作されているが、近年のSFX、更にCGの技術の発展した映像を見てしまうと、あまりにも陳腐に見えてしまうが、ここには手作りの暖かさを感じることが出来、こういうものもまた良いものだと言うことを感じることが出来る。(技術の進歩だけが全てではありません。)
サントラ盤に収録されているのは以下の11曲と9曲のボーナス・トラックである。(ボーナス・トラックについては省略する。)『Adventure Begins: King Kong/Jungle Dance』『Aboard Ship』『Arrival At Skull Island』『Ship At Night』『Bride For Kong』『Log Sequence』『Deham's Escape: The Sailors/King Kong/Stolen Love』『Kong Attacks The Village』『Kong In New York: King Kong March/Fanfare No. 1/Fanfare No. 2』『Kong Escapes: King Kong/Stolen Love/Agitato/Elevated Sequence』『Death Of King King: The Aeroplane/King Kong/Stolen Love』。
作品の方が既に製作されてから70年以上の歳月が流れているということで、音楽の方も最新のCGを派手に使い、音響的にも色々と設計された作品のサウンドと比べると、音質的な点では勝ち目はないものの、本作は手作りと言った感じの映像であり、そういう映像にはやはり手作りと言った感じのこぢんまりとしたサウンドの方が似合っている。で、雰囲気的にはいずれもがストーリーにピッタリというのが本サントラ盤である。(音質的なクオリティではなく、音楽の雰囲気的なクオリティはとても高い。)
映像のクオリティということでは、最新のCGを使いまくった作品には全く適わない本作であるが、時には本作のような古典と言われる作品も見てもらいたい所である。確かに映像の方は陳腐な感じがするだろうが、人手をかけて作った映像には人間的なハートを感じることが出来るものである。そして、それ以上に音楽の方にも注目していただきたい所である。何せ、現在の数多くの作品において使われているサウンド(メロディ)は、この当時の作品の映画音楽で使われたメロディやシーケンスが多く使われていたりするものであり、精神は現在の映画音楽にもしっかりと受け継がれていることが分かる。でもサントラ盤を聴いていると、「あっ!」と言うようなメロディがここにはありますよ。
An Legend of King Kong: Incredible Discovery
- アーティスト: Original Soundtrack
- 出版社/メーカー: Image
- 発売日: 2001/10/02
- メディア: CD
↓映画はこちらです。
↓そのリメイク作品です。
キング・コング デラックス・エクステンデッド・エディション(3枚組)
- 出版社/メーカー: ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
- 発売日: 2006/11/30
- メディア: DVD
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