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KINKS『GIVE THE PEOPLE WHAT THEY WANT』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1981年に発表された彼らの19枚目のアルバムである。が、名盤として名高い前作「LOW BUDGET」と、ビッグ・ヒット曲が生まれた次作「STATE OF CONFUSION」の間に発表されたアルバムであって、今ひとつその存在が隠れてしまっている可哀想なアルバムである。(内容はこれらのアルバムに決して劣るようなものではない。)セールスの方も好調であり、本アルバムは1982年のBillboard年間アルバム・チャートでは80位にランクインしており、レギュラー・チャートでは最高位15位を記録している。(ちなみに、前作はBillboard誌の年間アルバム・チャートTOP 100にはランクインしていないし、次作は1983年の年間85位、レギュラー・チャートでの最高位は12位である。)まあ、大きなシングル・ヒットがなかったためであろうが、こういうアルバムを「隠れた名盤」と言うのである。(「隠れた名盤」と言うのは本当に色々とあるものです。)

サウンドの方は、'80'sサウンドらしいものとなっていて、'60'sから活躍している彼らにしたら、時代にマッチさせたと言うことも出来るとても聴きやすい曲が詰まったアルバムである。

収録曲は以下の全11曲である。『Around The Dial』『Give The People What They Want』『Killer's Eyes』『Predictable』『Add It Up』『Destroyer』『Yo-Yo』『Back To Front』『Art Lover』『A Little Bit Of Abuse』『Better Things』。

本アルバムからの筆者のお薦め曲は、『Around The Dial』『Destroyer』『Yo-Yo』『Back To Front』、そしてアルバム・タイトル・ナンバーである『Give The People What They Want』ですね。この中でもトップを飾る『Around The Dial』は、本アルバム全体をたっぷりと楽しませてくれるという気持ちにさせてくれるということで、筆者のお気に入りの一曲でもある。(彼らのアルバムは、殆ど1曲目で大きな期待を持たせてくれるサウンドを展開してくれるが、本アルバムもその通りです。)で、聴く者のハートを捕らえると、あとは本当に円熟した味のあるサウンドを展開していて、最後まで飽きることなく聴かせてくれる。長いキャリアと発表したアルバムの枚数を考えたらこれぐらいのことは当然と言うことが出来るかも知れないが、当然と思われることを変前途やってのける所もベテランである。

'80'sとしい時代に対応したビートもあり、'80'sでも「KINKSここにあり!」ということを証明したナイスなアルバムである。(そして、'80'sにマッチした傑作である次作「STATE OF CONFUSION」に繋がってゆくことになる。)たっぷりと堪能しましょう!

 

Give the People What They Want

Give the People What They Want

  • アーティスト: The Kinks
  • 出版社/メーカー: Velvel
  • 発売日: 1999/04/27
  • メディア: CD

↓SACDでもリリースされています。

Give the People What They Want

Give the People What They Want

  • アーティスト: The Kinks
  • 出版社/メーカー: Velvel Records
  • 発売日: 2004/08/24
  • メディア: CD



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