「KING SOLOMON'S MINES」('85) [映画(洋画)]
表題の作品は1985年のアメリカ映画「キング・ソロモンの秘宝」(公開時の正式タイトルは「キング・ソロモン ロマンシング・アドベンチャー」)である。先に記事に記したように、本作は1937年と1950年に映画化されたH・ライダー・ハガードの3度目の映画化作品である。原題は全く同じなのに、邦題のみが前2作と異なったタイトルとなった。(前2作の邦題は「キング・ソロモン」)今回も制作はアメリカである。今回の映画化は、1981年の「レイダース/失われた聖櫃(アーク)」の大ヒットによって、冒険活劇のブームが到来したことを受けての制作ということで、ブームに乗った後追い作品という印象は否めない。が、アメリカではそれなりのヒットとなり、翌年には続編(「キング・ソロモンの秘宝2 幻の黄金都市を求めて」)が、同じキャストによって制作された。(が、これはもう...)
本作のデータを記しておくと、原作はH・ライダー・ハガード、監督はJ・リー・トンプソン、脚本はジーン・クインターノとジェームズ・R・シルクの二人、撮影はアレックス・フィリップス、音楽はジェリー・ゴールドスミスである。出演は、リチャード・チェンバレン、シャロン・ストーン、ハーバート・ロム、ジョン・リス・デイヴィス、ケン・ガンプたちである。このキャストを見て直ぐに気づくだろうが、シャロン・ストーンが本作のヒロインを演じているが、当時はまだ無名に近い状況であった。('80'sでは一応本作が代表作ということになるだろう。'92年の「氷の微笑」で一気にブレークまでは、泣かず飛ばすの状況だった。)今となっては、貴重な作品と言うことになるだろう。
物語は、古代イスラエルの王・ソロモンが所有したと言われる金銀財宝をめぐって、その宝を探す冒険家を中心に、行方不明となった父を捜す美女、悪徳軍人、人喰い人種がソロモン王の秘宝をめぐって争奪戦を繰り広げる冒険アドベンチャー作品である。この種の作品ではお約束の美女(シャロン・ストーン)、現地の民族などもしっかりと登場するが、「レイダース」の影響をまともに受けていて、その亜流作品といった印象が強いが、そういう所を割り切った上で見れば、それなりに楽しむことが出来る。後のS.ストーンのことを考えたら、ブレーク前のS.ストーンを見る、ということに徹してもよろしいかと...
で、本作を見たら、是非とも1937年/1950年の「キング・ソロモン」の方も見てもらいたいところである。制作は約50年、約35年という時間差があるが、色々と比べたりできて面白いものですよ。(尚、本作の続編は、完全にS.ストーンを見るための作品と言っても良いので、これはどちらでも良いかと...)
↓1986年に製作された続編です。
↓1937年/1950年の作品
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