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さそり1話(けもの道・前編) [ドラマ]

この作品は2004年夏にBS-iで放送された全8話のドラマである。これは、1970年代に梶芽衣子さん主演でシリーズとして6作(梶さんは4作目まで)制作された「女囚さそり」のTVシリーズでもある。あの松島ナミが帰ってきたということになる。いまさらながらであるが、この作品について記すことにする。(これで、先日、映画「女囚さそり」を取り上げた理由がお分かり頂けたであろう。)

囚人番号701号、松島ナミ。復讐を誓った女。人は彼女をさそりと呼ぶ」鈴木史朗さんのナレーションで幕開けとなる物語。サイレンが鳴り響き、森の中を逃げる5人の女たちとそれを追いかける大勢の人間たち。彼女たちはY刑務所から脱獄した女たちで、囚人番号443号・花園千景、461号・汐留久美子、489号・新見敏江、784号・大友忍、そして701号・松島ナミであった。その連絡を受けた所長の郷田は「多少の危害は事故として処理する。一刻も早く全員連れ戻せ!」と刑務官たちに指示を出す。で、5人を追う刑務官たち。

が、5人は廃坑の小屋にたどり着いていて、千景、久美子、敏江は逃走のために着替えていた。リーダー格の千景が二手に分かれて逃げると言い、千景、久美子、敏江の3人は東に逃げて駅に行き、始発の電車に潜り込み逃げる、また、大友と松島は西から山を下りて逃げろと指示をして小屋を出る。

刑務官たちも小屋にやってくるが、既に5人は逃亡した後だった。着替えた3人の囚人服を発見、二手に分かれたことも察知する。そして「西に逃げていたら...」ということで西に行く。

夜の山道を逃げているナミと忍。忍は「もうすぐ彼に会える。彼に会えるなら死んでも逃げてみせる」と心のよりどころを口にしながら先を急ぐが、ナミは言葉を出すことなく、忍の後をゆっくりと逃げていた。先を急ぐ忍だったが「動かないで」とナミが言うも、遅かった。忍は脱獄防止用に仕掛けられている罠な足を挟まれた。で、「こんな所で捕まりたくない」と叫ぶ。ナミは周囲の様子を探りながら忍を罠から助けようとするが、気づいた時には刑務官たちに囲まれていて、逃亡失敗、確保される。

一方、東に逃げた千景たち。千景は西には脱獄防止用の罠が仕掛けられていることを知っていて、ナミと忍を西に逃がしたのは、自分たちが逃げるのに時間を稼いでもらうためであり、毛嫌いしていたナミを罠にはめたのだった。

警視庁、北見刑事はふとナミのことを思い出していた。北見は初手柄としてナミを捕まえた刑事だった。が、その時ナミに斬りつけられて怪我をした被害者でもあった。

2人を捕まえたという連絡を受けた郷田所長は、他の者の居場所をしっているかもしれん、ということで二人に吐かせよう指示だすと、廃坑の小屋に向かおうとする。が、そこに北見からの電話が入る。松島ナミの様子を尋ねる北見だったが「問題などあるはずが無いじゃないですか」と平静を装う答えしか得られなかった。

刑務官の恩田がナミに吐かせようとするが、ナミは何も言わない。で、相原が忍に吐かせようとするが、そこに郷田所長がやってきた。で、「駅です」とあっさりと口を割る忍。刑務官たちは始発の時間を調べ、6時に始発の電車があることを確認すると駅に向かおうとするが、「このことは公にしたくない」と言う所長は改めて恩田たちを駅に向かわそうとする。しかしナミが「違う」と言う。更に「風を聴いていた」と口にするナミ。

その頃千景たちは敏江が仕入れたパンを食べながら港の近くの岩場に隠れていた。でフェリーがやってきたことを確認して喜んでいた。

所長は一人でナミをいたぶっていた。「悪いことをしたら罰を受ける」と言ってナミの左手を万力に挟み、全く弱音すら吐かないナミを問いつめていた。が、ナミが反撃に出て、隠し持っていた釘を郷田の左目に突き刺した。のたうち回る郷田を尻目に、逃亡しようとするナミ。忍が「助けて」とナミに助けを求める。で、無線機で郷田を殴ったナミは忍を助けて逃げていった。

千景たちは船にいた。逃亡に成功したと確信して甲板で伸びをした笑っていた。が、久美子が「この船、戻っていない?」と気づく。そこに「ただいま船内に爆発物が仕掛けられたという通報がありましたので港に引き返します」というアナウンスが流れた。慌てる3人だったが、どうすることも出来なかった。で、港に到着すると3人は駆けつけた恩田たちに捉えられた。また、相原が、ナミと戸の部が逃走し所長が怪我をしたということを伝える。それを聴いた千景は「松島だ。」と言い、罠を仕掛けたはずのナミにはめられたということを悟った。そして「サソられた...」

山道を逃げるナミと忍は、目の前にある町があるのを知ると、忍が「やったんだ、私たち!」と逃亡に成功したことを確認して喜ぶ。が、ナミは冷静でいた。ナミの頭には両親を殺した男(左手にさそりの形の火傷がある男)に対する復讐のことしかなかった。

所長はナミと忍が脱獄したことを公にしたくないということで、内密で恩田と相原の二人に追わせるように指示を出す。「どうやって?」と尋ねられると「784号は以前務めていた病院を当たれ。701号は警視庁の北見という刑事をマークしろ」と細かく指示を出す。で、二人は命令を受けて出て行った。が所長はもう一人の男にも指示を出した。ナミの写真を投げて「701号だ。こいつだけはどんなことがあっても逃がすな」と言う。するとグレーのトレーナーを来た男が入って来るとナミの写真を手にした。「殺すなよ」と所長が指示を出すが、男はナミの写真を真っ二つに切り捨てた。

忍はナミに対して「一緒に来るなら匿ってあげても良いわよ」と言い、彼は病院の院長ということを口にする。しかしナミは無反応で黙ったまま先を急ぐだけだった。忍は「逃げられたんだよ私たち。自由なんだよ」と言うがナミは「自由なんかない。ここから先はけもの道」と呟き、黙々と目の前に見えた町に歩を進めていくのだった。(前編 了、ということで、以下は「中編」に続く)

第1話ということで、登場人物の説明が必要となるのだが、「松島ナミ」と言えば「女囚さそり」というシリーズがあるために、説明は不要である。(→だから、最近「女囚さそり」シリーズを見て、一応記事にしたのです。)ただ、どうして刑務所に入ったかということぐらいは説明が欲しいのだが、ナミの回想からそれも容易に分かるので、よろしいんじゃないですか。

'70'sの映画と比べると、TV作品(しかもBS)ということでスケールが小さくなっている。しかし、主人公が脱獄した女囚であり、「復讐」ということを目的にしている限り、地上波作品としては制約がありすぎて、いきなり「ボツ企画」ということでドラマ化なんて無理でしょうからねぇ。松島ナミを演じる水橋貴己。本作が初主演ということで心配もありますが、なかなかどうして、目が良いですね。また、口数が少ないというのもクールで良いところです。(ただ、松島ナミを演じるにしては可愛い過ぎる...→「愛の道 チャイナロード」の方がイメージはピッタリです。(「チャイナロード」に関してもいずれは書こうと思っているのですが...))

尚、大友忍を演じているのは坂上香織である。彼女は「ウルトラマンコスモス」で水木忍(シノブ副隊長(リーダー))を演じていましたが、ここでも「忍」を演じている。(全くキャラは違いますが...)そして、脱獄した5人のリーダー格・花園千景を演じた伊佐山ひろ子は、1972年の映画「女囚さそり 第41雑居房」でも脱獄する7人の一人を演じていました。→こういうキャスティングをするというのは、やっぱり丹羽Pの考えなのでしょうか?

 

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