「MARNIE」 [映画(洋画)]
表題の作品は1964年の映画「マーニー」である。本作はサスペンスの神様・アルフレッド・ヒッチコック監督のサイコ・サスペンスであるが、本作の注目点は、初代007・JAMES BONDのショーン・コネリーが主役を務めているという所である。本作公開時には既に「007」の大ヒットによって世界的なスターの仲間入りを果たしていたS.コネリーであるが、まだ007を降りる前であり、現役バリバリのボンドを演じている時期でもある。また、実際には実現しなかったものの、ヒッチコック監督は本作のヒロインにモナコ公国王妃となったグレース・ケリーにオファーしたというのは有名な話である。(実現しなかったことで、「鳥」のティッピー・ヘドレンがヒロインを務めることになった。)
映画データを記しておくと、原作はウィンストン・グレアム、製作と監督はアルフレッド・ヒッチコック、脚本はジェイ・プレッソン・アレン、撮影はロバート・バークス、音楽はバーナード・ハーマンである。そして出演は、ショーン・コネリー、ティッピー・ヘドレン、マーティン・ガベル、ダイアン・ベイカー、マリエット・ハートレイ、ブルース・ダーンたちである。
物語は、盗癖のある女性と、その彼女を救おうとする男の心理的な葛藤が描いたものである。ある会社の社長であるマークは、秘書の求人広告を出す。それを見てやってきた若い女性・マーニーは、実は逃亡中の泥棒であったが、マークはそれを知った上で秘書として採用する。マークは何故かマーニーに惹かれており、いずれ愛するようになり結婚する。マークはマーニーの盗癖の原因を追及しようとするが...
現在であれば、PTSDという言葉をはじめとする、精神神経科の専門用語(病名)は広く知られるようになったが、そういう事に関しては殆ど知られていない時期に、それに着目したヒッチコック監督の着眼点は流石であり、それを一級のサスペンスに仕上げる所も、やはり神様である。
劇中に登場するアイテムは、確かに40年以上前という時代を感じるものであるが、サスペンス・ドラマの方はしっかりしたものであり、現在でも色褪せるものではない。007ではない若いショーン・コネリーの姿も見ることが出来るので、007(特に初代ボンド)のファンの方をはじめ、多くの方に見てもらいたい一本である。
↓サントラ盤です。
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