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「眠狂四郎」(その4) [映画(邦画)]

市川雷蔵主演シリーズの第3回となる今回は、1965年に製作された2本の作品を取り上げる。(雷蔵作では第5作と第6作ということになる。)シリーズも3年目になって、シリーズとしたらすっかり安定したが、狂四郎が陰謀に巻き込まれていき、それに立ち向かっていき、円月殺法が冴える、というお馴染みのパターンの物語であるが、ヒーローはやはりうでなければなりません。安心して見ていることが出来る作品です。

まずは雷蔵主演第5作の「眠狂四郎 炎情剣
作品データを記しておくと、1965年の大映京都の作品で、時間は83分である。原作は柴田錬三郎、監督は三隅研次、脚本は星川清司、撮影は森田富士郎、音楽は斎藤一郎である。そして出演は、市川雷蔵、中村玉緒、姿三千子、中原早苗、西村晃、島田竜三、水原浩一、たちである。

物語は、健気な武家の未亡人・ぬいの敵討ちの助太刀をした狂四郎。相手の浪人を斬り、敵討ちを果たした。そんな狂四郎は海賊・鳥羽水軍の財宝を横取りしようと企む藤堂家の手先となっていた鳴海屋と接触することになり、藤堂家と手を切りたいという鳴海屋に助けを求められる。こうして陰謀に巻き込まれてしまった狂四郎は立ち上がるが...

続いて、雷蔵主演の第6作の「眠狂四郎 魔性剣
作品データを記すと、1965年の大映京都の作品で、時間は81分である。原作は柴田錬三郎、監督は安田公義、脚本は星川清司、撮影は竹村康和、音楽は斎藤一郎である。そして出演は、市川雷蔵、嵯峨三智子、長谷川待子、明星雅子、穂高のり子、若松和子、須賀不二男、北城寿太郎、五味龍太郎、水原浩一、浅野信治郎、稲葉義男、伊達三郎、橋本力、木村玄、藤川準、橘公子、小村雪子、荒木忍、たちである。

本作では、雷蔵主演の第2作「眠狂四郎 勝負」(1964年の作品で、人気の高い1本である。)で狂四郎に敗れたむささびの伴蔵の妹・おりんが登場する(当然、兄の敵として狂四郎を狙う)ということで、シリーズのファンにとってはちょっと嬉しい作品でもある。(本作を見るには、「眠狂四郎 勝負」を見てからにした方が良いですよ。)

ふとしたことから狂四郎が知り合った大工の孫・鶴松は、実は岩代藩の城主が妾に生ませた子供であり、一度は捨てられた子であった。が、世継ぎが出来ないことから城主は鶴松を世継ぎとして取り返そうとする策略に巻き込まれていく狂四郎。更に、狂四郎に兄を殺されたおりんが、兄の敵として狂四郎を狙っていた。それらが絡み合い、狂四郎は危機に陥るが...

陰謀に巻き込まれる狂四郎であるが、どちらも結構スケールの大きな陰謀であり、こういう所はしっかりとツボを得た物語であり、安心できる作品である。が、本シリーズのパターンを詳しく知らない方には、結構ツッコミ所が多い作品になってしまうかも知れません。「眠狂四郎」の全部を見るということで、第1作から順番に見ていくのであればいいですが、まがい間違って途中から見よう、なんてことは考えないようにしましょう。特に'65年のこの2本はパターンを知った上で見た方が良い作品である。

 

眠狂四郎炎情剣

眠狂四郎炎情剣

  • 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
  • 発売日: 2004/04/23
  • メディア: DVD

眠狂四郎魔性剣

眠狂四郎魔性剣

  • 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
  • 発売日: 2004/04/23
  • メディア: DVD

↓「魔性剣」を見る前に、こちらを復習しておきましょう。

眠狂四郎勝負

眠狂四郎勝負

  • 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
  • 発売日: 2004/03/21
  • メディア: DVD


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