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PINK FLOYD『THE FINAL CUT』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1983年に発表されたアルバムであり、「THE WALL」プロジェクトの最終章と位置づけられているアルバムである。また、ロジャー・ウォータースのソロ・アルバムと言ってもいい程、彼の個が強く出ているアルバムでもある。(ということで、賛否両論(どちらかというと否定派が多い)あるアルバムである。)が、サウンドの完成度は高く、そういう所ではFLOYDは完璧である。また、本アルバムがロジャーがいる時代の最後のFLOYDのアルバムとなった、ということで、彼らのキャリアを語る上でも一つの区切りのアルバムとして忘れてはならないアルバムである。

収録曲は以下の全13曲である。『The Post War Dream』『Your Possible Pasts』『One Of The Few』『When The Tigers Broke Free』『The Hero's Return』『The Gunners Dream』『Paranoid Eyes』『Get Your Filthy Hands Off My Desert』『The Fletcher Memorial Home』『Southampton Dock』『The Final Cut』『Not Now John』『Two Suns In The Sunset』。

アルバムとしては、彼らの持ち味が出ていて、スケールの大きなサウンドであることは変わらない。ロジャー・イズムが前面に出ているものの、ギルモアも存在感のある泣きのギターを聞かせいてるし、FLOYDとしての完成されたサウンドは'80'sになっても健在である。ただ、本アルバムが発表された1983年には、本当に数多くの傑作アルバムが大量に発表された1年であり、実にレベルの高い1年であった中では、目立たない存在になってしまったのが残念な所である。

いつもなら、アルバムの収録曲の中からお薦め曲をピックアップするのだが、FLOYDのアルバムであるということで、本アルバムからのお薦め曲はピックアップすることは行わない。アルバム全体を1つの作品と捉えて、じっくりと聴いてもらいたい。

筆者としては、「THE WALL」の最終章という位置づけではなく、R.ウォータースの私的な世界を大きく膨らませた世界として捉え、彼の世界をFLOYDの世界で表現したものと見ている。そしてこれが翌1984年に発表される彼の1st.ソロ・アルバム「THE PROS AND CONS OF HITCH HIKING」(邦題:ヒッチハイクの賛否両論)へ繋がっている。(このアルバムは、FLOYDを随分と軽くした感じであるが、やはりコンセプト・アルバムである。)

PINK FLOYDのサウンドを万人にお奨めしようという気は全く無く、分かる人だけが聴けばいいと考えているが、聴くからにはしっかりと集中して聴きたいアルバムである。

 

The Final Cut

The Final Cut

  • アーティスト: Pink Floyd
  • 出版社/メーカー: Toshiba EMI
  • 発売日: 2004/05/04
  • メディア: CD


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