L'AMANT(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]
表題の作品は1992年のフランスとイギリスの合作である映画「愛人/ラマン」である。世界的なベストセラーとなったマルグリット・デュラスの自伝的小説を原作とした本作は、自由を求める青年と、彼の愛人となった15歳の少女との間に芽生えた世間には許されない愛情を描いた人間ドラマである。
映画データを記しておくと、原作はマルグリット・デュラス、製作はクロード・ベリ、監督はジャン・ジャック・アノー、脚本はジェラール・ブラッシュとジャン・ジャック・アノーの2人、撮影はロベール・フレース、音楽はガブリエル・ヤーレである。そして出演は、ジェーン・マーチ、レオン・カーフェイ、メルヴィル・プポー、リサ・フォークナー、アルノー・ジョヴァニネッティ、たちであり、ナレーションはジャンヌ・モローである。
時は1920年代後半、フランス領インドシナ(現在のベトナム)に暮らす貧しいフランス人少女は、華僑の資本家の息子で32歳の男に声を掛けられる。男に興味を持った少女は15歳、それから男は毎日少女の学校の送り迎えをするようになった。それから少女の家庭には大金が転がり込んでくるようになり、男と少女は愛人関係となった...
官能的な描写もあるが、それが不思議とピュアな美しさを感じられるように描いていて、ドラマに清涼感を与えてくれる。で、それにマッチした音楽が素晴らしい。
サントラ盤に収録されているのは以下の全16曲である。『Baiser Sur La Vitre』『Blue Zoon』『Ce Jour-La Sur La Mekong』『Pas D'One Step』『Promenade En Limousine』『Homme De Cholon』『Paso D'Helene』『Valse A L'Etage』『Soucis』『Foxtrot Dance』『Amant』『Habanera』『Barrages』『Nocturne』『Marseillaise』『Depart』。
音楽の方も、ピュアな印象を与えてくれる不思議なメロディが魅力的であり、映画の方は官能的な世界であるにもかかわらず、良い雰囲気を与えてくれる。ということで、こういうジャンルの作品のサントラ盤にしては珍しいものである。映画とセットで楽しんでもらいたい所である。
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