SSブログ

「IL DECAMERONE」 [映画(洋画)]

表題の作品は1970年のイタリア映画の「デカメロン」である。14世紀のイタリアが生んだ作家/詩人として有名なボッカチオの代表作として知られているこの小説を映画化した作品であるが、物語は現代に置き換えていて、8つのエピソードとしてオムニバス構成の作品である。(6つがナポリを舞台にしたもので、1つはアラブを舞台に、1つは北国を舞台にしたものである。)尚、本作はベルリン映画祭で銀熊賞を獲得している。

映画データを記しておくと、製作はアルベルト・グリマルディ、原作はジョヴァンニ・ボッカチオ、監督と脚本はピエル・パオロ・パゾリーニ、撮影はトニーノ・デリ・コリ、音楽はエンニオ・モリコーネである。そして出演は、フランコ・チッティ、ニネット・ダヴォリ、アンジェラ・ルーチェ、エリザベッタ・ダヴォリ、シルヴァーナ・マンガーノ、たちである。

8つのエピソードのサブタイトルは以下の通りである。「ペルージャのアンドレウッチョ」「マゼットと尼僧」「ペロネッラ」「聖チャペレット」「カテリーナ」「リザベッタとロレンツォ」「コンパール・ピエトロ、ドンナ・ジェンマータとドン・ジャンニ」「ティンゴッチョとメウッチョ」。

ピエル・パオロ・パゾリーニ監督は、ボッカチオの時代(14世紀)と現代社会には強い類似性があるとして、ストーリーこそ14世紀のものであるが、その舞台を現代に置き換えて、狂言廻し画家・ジョット(これは監督自らが演じている)の小話を加える形で描き出している。

全編で2時間弱の作品であるが、それが8つのエピソードになっていることから、どのエピソードも楽に見ることが出来るが、これはオムニバス形式の良い所でもある。軽い気持ちで鑑賞することが出来るので、見てもらいたい作品である。尚、いずれのエピソードも、人間の性をテーマにしていて、愚かでありながらも愛すべき人々の生きた姿を歌い上げている。

 

<パゾリーニ・コレクション>デカメロン[オリジナル全長版]

<パゾリーニ・コレクション>デカメロン[オリジナル全長版]

  • 出版社/メーカー: エスピーオー
  • 発売日: 2003/02/21
  • メディア: DVD


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

L'HOMME DE RIO(SOUND..「三本指の男」 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。