U2『THE UNFORGETTABLE FIRE』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1984年に発表された彼らの5th.アルバムである。また、邦題は「焔」である。本アルバムは、彼らが世界的なスーパー・バンドに成長するきっかけになったアルバムであり、ROXY MUSICのブライアン・イーノをプロデューサーに迎え、これまでの彼らの集大成といった内容の高いアルバムに仕上げられている。そして、'80's後半では世界的なスーパー・バンドとしての彼らのサウンドの基礎が全てここにあるアルバムでもある。イギリスでは当然のようにNo.1ヒットとなり、アメリカではBillboardのアルバム・チャートで最高位12位、1985年の年間アルバム・チャートでも19位にランクインする大ヒットとなった。
収録曲は以下の全10曲である。『A Sort Of Homecoming』『Pride (In The Name Of Love)』『Wire』『The Unforgettable Fire』『Promenade』『4th Of July』『Bad』『Indian Summer Sky』『Elvis Presley And America』『MLK』。
この中からは『Pride (In The Name Of Love)』と『The Unforgettable Fire』がシングル・カットされてヒットを記録しているが、Billboardの年間シングル・チャートのTOP 100にランクインする程のヒットにはなっていない。(前者が最高位33位を記録しているが、後者は大きなヒットにはならなかった)が、大きなシングル・ヒットの有無はアルバムのクオリティにケチを付けることにはなりません。というよりも、彼らはアルバム全体を聴いて評価するべきグループである。
本アルバムからの筆者のお薦め曲は、『Pride (In The Name Of Love)』『The Unforgettable Fire』というお馴染みの曲は言うまでもないが、1曲目の『A Sort Of Homecoming』を大きくプッシュしたいところである。本アルバムが彼らのスタイルを確固たるものにしたが、それもその幕開けとなるこの曲に魅力があるからである。そして、たっぷりと聴かせてくれる『Bad』の存在、ラストを締めくくる『MLK』といった所もお薦めです。
彼らも現在では四半世紀を超えるキャリアを持つスーパー・バンドとして一線で活躍しているが、本アルバムまでの初期のサウンドは時々聴きたくなってくる。それだけ熱い魂の叫びがあるからなのだが、発表から20年以上が流れている本アルバムを今でも聞きたくなるということは、やはり「名盤」ということである。彼らのキャリアを語る上でも欠かせないアルバムでもあり、しっかりと聴きましょう!
↓名盤はやっぱりGold DISCもリリースされています。
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