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「LES MISERABLES」('95) [映画(洋画)]

表題の作品は、これまでに何度も映画化されている「レ・ミゼラブル」であるが、今回取り上げるのは1995年のフランス映画「レ・ミゼラブル」である。が、本作は原作小説を現代に置き換えて、20世紀の歴史を絡める物語としているのが特徴である。尚、登場人物は原作小説の登場人物と同じ運命を背負っているということで登場し、大河ドラマとなっている所は変わらない。基本的には原作小説と変わらないが、20世紀の歴史に残る不幸が19世紀を舞台とした原作小説に思いも掛けず合致しているというのは、「歴史とは繰り返す」ということなのでしょうか...

作品データを記しておくと、原作はヴィクトル・ユーゴー、製作、監督、脚本、撮影をクロード・ルルーシュが1人で務めていて、美術はジャック・ビュフノワール、音楽はフランシス・レイ、フィリップ・サーヴェイン、エリック・ベルショー、ミシェル・ルグラン、ディディエ・バルベリヴィエンという豪華な顔ぶれが集っている。そして出演は、ジャン・ポール・ベルモンド、ミシェル・ブジュナー、アレッサンドラ・マルティンヌ、アニー・ジラルド、クレマンティーヌ・セラリエ、フィリップ・レオタール、ティッキー・オルガド、フィリップ・クロワシル、サロメ・ルルーシュ、ダリー・コール、たちである。

5歳の時に両親を亡くしたアンリ。父はある伯爵を殺害した容疑者として捉えられ、状況証拠だけで有罪となり投獄された。が、脱獄を試みて失敗して命を落とした。母は父が死んだことを知って後追い自殺したのだった。そんなアンリは、少年時代は居酒屋で過酷な少年時代を過ごし、やがてプロボクサーとなりチャンピオンになる。引退後は運送業に転職し、それなりに生活していたが、ユダヤ人の弁護士の卵・アンドレ一家の引っ越しを請け負ったことから、アンリは第二次大戦という過酷な運命に翻弄されるようになる...

劇中で「レ・ミゼラブル」の物語を読んでもらい、そこからジャン・ヴァルジャンのように人間愛のために生きていこうと決意する、という辺りは、ちょっと力業に頼っていると感じるものの、3時間弱(174分)という長尺の作品としたら、大河ドラマとしてもメリハリのあるしっかりとした物語として仕上がっている。ただ、本作を見るのであれば、少なくとも原作小説を読んでいるか、原作に沿った映画化作品を見ておくべきである。(と言っても、原作小説は誰もが子供の時に何なりかの形でセット手いるでしょうが...)が、フランス映画で、しかも原作小説とは違う物語ということになったら、やはり日本では冷遇されてしまい、ソフトの方も満足にリリースされない、というのは何とかならないものでしょうかねぇ~

 

↓本作はDVD化されていません。(ビデオです)

レ・ミゼラブル~輝く光の中で~【字幕版】

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 1997/11/21
  • メディア: ビデオ

↓原作小説

レ・ミゼラブル〈上〉

レ・ミゼラブル〈上〉

  • 作者: ヴィクトル ユーゴー
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2001/01
  • メディア: 単行本

レ・ミゼラブル〈下〉

レ・ミゼラブル〈下〉

  • 作者: ヴィクトル ユーゴー
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2001/01
  • メディア: 単行本

レ・ミゼラブル―完全版

レ・ミゼラブル―完全版

  • 作者: みなもと 太郎
  • 出版社/メーカー: ブッキング
  • 発売日: 2004/04/27
  • メディア: コミック

レ・ミゼラブル―十九世紀のフランス物語

レ・ミゼラブル―十九世紀のフランス物語

  • 作者: ヴィクトル・ユゴー, 戸村 文彦
  • 出版社/メーカー: 文芸社
  • 発売日: 2001/07
  • メディア: 単行本

レ・ミゼラブル〈1〉

レ・ミゼラブル〈1〉

  • 作者: ヴィクトル ユゴー
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 1998/12
  • メディア: 文庫


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