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「NANA」('55) [映画(洋画)]

表題の作品から2005年の日本映画だと思った方は読みが甘すぎます。今回取り上げるのは1955年のフランス映画の「女優ナナ」である。これはエミール・ゾラの小説を元にした女性の物語である。原題は表題の通りで「NANA」である。この作品は1926年にフランス(ジャン・ルノアール監督、カトリーヌ・エスラン主演)で、1934年にアメリカ(ドロシー・アーズナー監督、アンナ・ステン主演)でそれぞれ映画化されていて、3度目の映画化と言うことになる。尚、2005年の邦画の「NANA」とは何の関係もないのは言うまでもない。(本国フランスでの映画化と言うことなので取り上げることにした。)

映画データを記しておくと、原作はエミール・ゾラ、監督はクリスチャン・ジャック、脚本はジャン・フェリー、アルベール・ヴァランタン、アンリ・ジャンソン、クリスチャン・ジャックの4人、撮影はクリスチャン・マトラ、音楽はジョルジュ・ヴァン・パリスである。そして出演は、マルティーヌ・キャロル、シャルル・ボワイエ、ノエル・ロクヴェール、ワルテル・キアーリ、ジャン・ドビュクール、たちである。

ナナという女性(女優)の波乱に富んだ人生を描いた物語であり、フランス映画らしい味の出ている作品である。女優のナナはヴァリエテ座の座主に見出されて出演し、そのオペレッタは大当りとなった。男たちはナナに惹かれ、彼女の虜となっていく。ナポレオン三世の侍従長であるミュファ伯爵、大銀行家ステネエル、と言うように名のある人物がナナの虜になり、金を貢ぎ、破滅していく。が、ナナにとったらそういう男たちは数多くいるパトロンの一人にしか過ぎなかった。ナナに接している男たちは次々と破滅していくが、ナナにもまた不幸が待っていた...

洒落た所があると思えば、ユーモアもあり、それでいてエロティックな所はエロティックに、マルティーヌ・キャロルの魅力を前面に出して描いている作品であって、見やすい作品に仕上がっている。が、何故か本作の評判はあまり良くなくて、最初のフランスでの映画化されたものの方が評判が高い。本作もソフト化してもらいたい作品の一つである。(フランス映画となると、日本ではどうしてこうも扱いが悪くなっちゃうのでしょうかねぇ~~)

 

↓原作小説

ナナ

ナナ

  • 作者: エミール ゾラ
  • 出版社/メーカー: 論創社
  • 発売日: 2006/09
  • メディア: 単行本

↓1926年の映画のビデオ

女優ナナ

  • 出版社/メーカー: ビデオメーカー
  • 発売日: 1998/07/24
  • メディア: ビデオ

↓ゾラの代表的な作品といえば...

居酒屋

居酒屋

  • 作者: ゾラ, 古賀 照一
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1970/12
  • メディア: 文庫

大地

大地

  • 作者: エミール ゾラ
  • 出版社/メーカー: 論創社
  • 発売日: 2005/12
  • メディア: 単行本

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