「横溝正史シリーズ ~本陣殺人事件(全3話)」 [ドラマ]
WOWOWが今月から放送を始めた(現在は、デジタル192chでの先行放送のみであり、アナログのBS5chでは8月以降の放送になります。)名作ドラマ「横溝正史シリーズ」。これは1977年に放送されたものであり、金田一耕助を古谷一行が演じ、ぼさぼさの頭、よれよれの着物に袴姿という金田一のイメージを定着させたシリーズである。全27話が「本陣殺人事件」(全3話)、「八つ墓村」(全5話)、「真珠郎」(全3話)、「悪魔の手毬唄」(全6話) 、「犬神家の一族」(全5話)、「不死蝶」(全3話)、「黒猫亭事件」(全2話)という7つのエピソードで構成されている。
今回、最初のエピソードである「本陣殺人事件」(全3話)が終了したので、それについて記すことにする。(次回記すのは、第2のエピソードである「八つ墓村」(全5話)が終了した時となるので、5週間後、つまり7月末になります。→忘れていて記さないかも知れませんが...)
1時間枠のドラマで全3話となると、3時間枠の作品と言うことになるが、主題歌や前回までのあらすじ等のおさらいの部分を削除すると、130分強ということになり、やや長い目の映画という感じになる。ちなみに、本作と同じ原作の別の映像化作品(映画)は、中尾彬主演の映画「本陣殺人事件」は106分、片岡千恵蔵主演の「三本指の男」は72分である。
物語の方は、かつて本陣として栄えた一柳家当主の婚礼の夜、新郎新婦が無残な惨殺死体となって発見された。婚礼のために来ていた金田一耕助が事件の解明に挑む。事件の鍵を握るのは「三本指の男」。その正体は?(一応、ここではネタバレは書かないことにしますが、有名な作品ですから、結末はご存知だと思います。)
他の作品よりも時間が長いということで、ゆったりと物語が進んでいく。第1話が「起」、第2話が「承」と「転」、第3話が「結」といった感じである。本作は、30年前のTV放送作品であり、毎週放送の全3話ということを考えると、「起承転結」はそれなりに考えられてはいるが、最近の展開の早いドラマに慣れていると、物語の進展が遅く感じられてしまう。が、その分、細かい描写にも凝っていて、ポイントになる部分はじっくりと時間を掛けて描かれている。ということで、密度も高く、落ち着いてじっくりと鑑賞することが出来ます。(現在だったら、2時間枠で1回か、引っ張っても前後編の2話構成が良い所でしょうね...が、それと同時に内容の方もペラペラになっちゃうそう...)→'70'sという時代を感じるが、当時、高い視聴率を得たということも翌分かります。これは見るべき作品です。
尚、今後のアナログWOWOWの放送で今後ご覧になろうという方は、毎週見るのではなく、録画しておいて全3話を続けて見る方がよろしいかと...(2時間半ぐらい必要になりますが...)
↓本作はDVD化されています。
↓原作小説
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