XTC『BLACK SEA』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1980年に発表された彼らの4th.アルバムである。当時はニュー・ウェーブの異端児というように見られていた彼らであるが、'80'sの中盤以降は彼らが奏でてきたサウンドが「エレポップ」として時代の主流になっていくのだから、彼らには先見の目があったということも出来る。そんな彼らの長いキャリアにおいても、本アルバムは傑作として名高いアルバムである。イギリスではヒットを記録しているが、アメリカでは当時はさっぱりだったが、これも時代よりも進んでいるサウンドを奏でている彼ららしいエピソードである。
収録曲は以下の全14曲である。『Respectable Street』『Generals And Majors』『Living Through Another Cuba』『Love At First Sight』『Rocket From A Bottle』『No Language In Our Lungs』『Smokeless Zone』『Don't Lose Your Temper』『Somnambulist』『Towers Of London』『Paper And Iron (Notes And Coins)』『Burning With Optimism's Flames』『Sgt. Rock (Is Going To Help Me)』『Travels In Nihilon』。
本アルバムからの筆者のお薦め曲は、『Respectable Street』『Generals And Majors』『Living Through Another Cuba』『Towers Of London』という所を挙げておくが、ポップでとても聴きやすいサウンドが冒頭から展開されるということで、すんなりと入っていくことが出来る。そして、それは2曲目の『Generals And Majors』で別次元のものとなり、眠っていたら置き去りにされてしまうような疾走感で突っ走ってくれる。ということで、頭からハイテンションにさせてくれる。
が、突っ走るだけではなく緩急もしっかりとあるので、アルバムとしても纏まりのあるものになっている。(緩急がなかったら、ダンス・ミュージックのアルバムならば良いが、そうでなければ途中で疲れてしまうだけに、聴く側の立場も考えてくれているのはありがたい所でもある。)
とはいっても、捻くれた曲もちゃんとあるので、単なるポップなアルバムという認識でいると、痛い目に遭うと言うことを付け加えておきます。'80'sサウンドでも'80's前半のサウンドがお好きな方には刺激が強いかも知れないが、'80'sサウンドがお好きな方は聴いておきたいアルバムである。
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