「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その5) [ケータイ刑事]
「007」と「ケータイ刑事」それぞれについて、代ごとに簡単に特徴を記し、その類似点を記していく3回目は「4代目」からです。
「4代目」:007はティモシー・ダルトン、ケー刑事は銭形零。
ダルトン・ボンドは全2作。(「リビング・デイライツ」「消されたライセンス」)故ダイアナ元妃が「最もボンドのイメージに近い」と言ったダルトンは、シェークスピア俳優として高い評価を受けていた。これまでのロジャー・ボンドの世界観をしっかりと受け継いでいるが、ボンドというキャラに人間性を出して、新たな魅力をボンドというキャラクターに吹き込んだ。また、ダルトンは「ユア・アイズ・オンリー」の時に新たなボンド候補として名前が挙がったが、その時はスケジュールの都合もあって実現しなかったが、満を持してのボンド襲名となった。
銭形零、本家の四女(赤リボン)。全26話、相棒は高村巡査、五代巡査部長。唯一人の現役中学生刑事であり、妹キャラという人間的な魅力を前に出し、これまでの「ケー刑事」の世界観を受け継ぎながらも、独自のほんわかした世界を構築した。
4代目の「類似点」は、人間的な側面を前面に出すという新たな魅力を加えながらも、前任者が築き上げた世界観をしっかりと受け継いでいる、という所である。特に、ボンドは、これまで感情を表に出さないということで、「人間ボンド」というのは大きな変化である。が、零ちゃんも現役中学生という歴代との違いによって、「妹・ケー刑事」という誰からも愛されるキャラとなった。また、「リビング・デイライツ」においては、ボンドはプレイボーイではなく、カーラ(ボンド・ガール)一筋という純粋な所を見せたが、零ちゃんも2nd.シリーズで、(五代さんの)二股はダメだと言ったりしていて、純粋な所を見せている。また、4代目・ボンドは終了後、世界情勢の大きな変化があり、それまでの東西冷戦下という世界観の最後の作品となったが、零ちゃんも、本家・姉妹の最後の作品となり、後任は従姉妹、港区赤坂の時空の歪みが一段と強くなった新たな世界としたのは、何となく狙ったように感じる。
相違点は、ダルトン・ボンドのフィギュアは無いが、零ちゃんはあるという事が大きな違いですかね...(笑 ボンドはもう1本(ダルトン・ボンドの3本目)が予定されていたが、裁判に発展したことで製作でボンドはもう1本(ダルトン・ボンドの3本目)が予定されていたが、裁判に発展したことで製作できず、その間にダルトンの契約期間が満了してしまった、という政治的な動きがあったが、零ちゃん(夏帆ポン)は後任に譲ったものの、シリーズから卒業していないということで、5代目とのコンビで新作(映画「M2」)に登場している。(おそらく、6代目以降とも組んだ「M3」もあるでしょう。)→後任と共演できるというのは、同一キャラではない「ケー刑事」だから出来ることである。
「5代目」:007はピアース・ブロスナン、ケー刑事は銭形雷。
ブロスナン・ボンドは全4作。(「ゴールデンアイ」「トゥモロー・ネバー・ダイ」「ワールド・イズ・ノット・イナフ」「ダイ・アナザー・デイ」)東西冷戦が終結し、物語の背景が完全に変わった中、今までのシリーズの世界観を受け継ぎながらも全く新しい世界観を築き上げた。ど同時に、歴代ボンドが持っていた雰囲気を上手くミックスさせ、新たなボンド像(広く支持される人気のあるボンド像)を確立した。また、社会情勢が変わったということもあって、5代目からは上司のMが女性になるというように、重要なキャラのキャスティングにも手が入れられた。
銭形雷、分家の長女(青リボン)。全40話、相棒は岡野警部補、高村巡査。本家ではなく分家の娘。これまでの歴代(本家)銭形が築き上げた世界観を受け継いでいるが、全く違う世界(特に、港区赤坂がとんでもない所になっていきました)を築き上げた。その象徴が、相棒も鑑識(柴田)も全て新顔ということであり、重要なキャラのキャスティングにも手が入れられた。キャラの変化が見られたが、歴代のキャラを吸収していくような形となって、歴代の雰囲気を上手くミックスさせたキャラへとなった。また、話数はシリーズでは最長の40話となったが、前後編の物語の関係で、解決した事件の数は37件で、こちらは歴代2位である。
「類似点」は、これまでに築き上げられた世界観ではなく、新たな世界観で物語が製作されたという背景が共通しているが、これを具現化する手段として、重要なキャラのキャスティング(「007」はM、「ケー刑事」は鑑識)に変更がある。こういう変更はシリーズの命運を託すことにもなり、下手をすれば「終焉」に向かって突き進んでいくことにもなりかねないが、両シリーズともこれが新しい世界観の確立に繋がり、歓迎された。キャラも、歴代の持っている所が上手くミックスされたキャラであると同時に、しっかりとした我も持っている。で、いずれもが新たな黄金時代を築き上げた。物語の方でも、ボンドは敵(北朝鮮)に捕まって14ヶ月もの間監禁されている(「ダイ・アナザー・デイ」)が、雷ちゃんも犯人(黒井ばら)に拉致監禁されている。(1st.7話)
相違点は、ボンドは物語の中で「アクション」の方に力を入れていて、このシリーズの売りである「生身のアクション」をこまめに、そして数多く、たっぷりと見せてくれたが、雷ちゃんは「コミカル」の方向に次第に力が入っていくようになり、ポップな方向に変化していったということが挙げられる。→元々、ジャンルが違う作品ですから、これは当然と言えば当然です。(が、共にシリーズの売りに力を入れたという点では類似点でもある。)
尚、「銭形雷」はDVD-BOXも発売されて、全話見ることが出来る状態になっているが、地上波ではまだ放送が終了していない(放送すら始まっていない地域もあります)こともあるので、少し遠慮しておきます。(後に「続」ということで追記します。)
6代目に関しては、ボンドは1作が公開されたが、ケー刑事は発表こそされたが、放送前ということもあるのだが、「類似点」の方もしっかりとあります。が、4、5代目とは視点も変わるので、それについては次回ということにします。(たっぷりと引っ張ります。しかも、次回は「最終回」とはなりません。それだけ多くの類似点が「ケータイ刑事」と「007」にはありますから...)
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ケータイ刑事THE MOVIE2石川五右衛門一族の陰謀~決闘―+TVシリーズ雷★零
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