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「宮本武蔵」(その4) [映画(邦画)]

懐かしの邦画ヒーローの第7弾「宮本武蔵」の4回目は、'60年代の東映製作の五部作の最初の1本である。このシリーズは、吉川英治の長編原作小説を忠実に映画化したとリーズであって、1961年から1965年にかけて、1年に1作のペースで製作された娯楽作品である。全5作のトータル時間は9時間半に達し、たっぷりと武蔵を堪能できる。主演の武蔵を演じたのは中村錦之助である。(現在の萬屋錦之介です。本作出演時は中村錦之助であったので、出演当時の名前で記すことにします。)このシリーズは、当時の看板シリーズであれば、年に3、4本は製作していたのだが、じっくりと時間を掛けて製作することで、内田監督の重厚な世界に拘った演出が成されていて、これぞというシリーズに仕上がっている。特に、第4作は傑作として知られている。

それでは、東映五部作の第1作「宮本武蔵」です。

作品データを記しておくと、1961年の東映京都の作品であって、時間は110分である。原作は吉川英治、監督は内田吐夢、脚本は成沢昌茂と鈴木尚也の2人、撮影は坪井誠、美術は鈴木孝俊、音楽は伊福部昭である。そして出演は、中村錦之助、風見章子、入江若葉、木村功、浪花千栄子、阿部九州男、三国連太郎、花沢徳衛、坂東簑助、木暮実千代、丘さとみ、加賀邦男、宮口精二、赤木春恵、小笠原章二郎、大崎史郎、高松錦之助たちである。

物語は、関ヶ原の合戦から始まる。西軍に参加した武蔵だったが、西軍は敗れ、負傷して敗走する武蔵。そこからお甲とその養女朱実に救われるが、武蔵は豊臣方の残党として追われることになり、故郷・宮本村でも武蔵は追われていて、沢庵和尚との出会いがあり、武蔵に道を説く。やがて、姫路城に連れて行き、そこで学問に励む武蔵。その頃、宮本村からは、武蔵と共に消えたお通の成敗のために動く者がいた...

大長編小説を5部に分けて映像化されているということもあって、本作では物語の序章と言った感じであるが、今後の武蔵に大きな影響を与えることになる沢庵和尚エピソードはじっくりと描かれていて、たっぷりと見せてくれる。で、今後の物語の展開に大きな期待を抱かせてくれる。シリーズ作品は、まずは最初がしっかりしていなければ後が続かなくなるが、まずは合格点です。ただ、本作での武蔵はまだ剣の道には進んでいないという所が少し寂しい所でもありますけど...

 

宮本武蔵 愛蔵BOX

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  • 発売日: 2003/03/21
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宮本武蔵 全8冊   吉川英治歴史時代文庫

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  • 出版社/メーカー: 講談社
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