「Wの悲劇」 [映画(邦画)]
WOWOWの角川映画特集の最後を飾ることになったのが表題の作品でした。これは1984年の作品であって、薬師丸ひろ子が女優として脱皮することになった作品でもある。この作品は、バックステージものとしてその構成が秀逸であって、「劇中劇」というものが新鮮である。
作品データを記しておくと、1984年の作品で、時間は108分、原作は夏樹静子、監督は澤井信一郎、脚本は荒井晴彦と澤井信一郎の2人、撮影は仙元誠三、美術は桑名忠之、音楽は久石譲である。そして出演は、薬師丸ひろ子、世良公則、三田佳子、三田村邦彦、高木美保、蜷川幸雄、志方亜紀子、清水紘治、南美江、草薙幸二郎、西田健、香野百合子、日野道夫、仲谷昇、梨本勝、福岡翼、須藤甚一郎、藤田恵子たちである。
ある劇団の若い研究生が、ある事件に巻き込まれ、主役を演じることになって本物の女優に成長していくまでを描いたドラマである。一応、青春ドラマということになるが、劇中劇に関してはサスペンス・ドラマとなっている。
劇団・「海」の研究生・三田静香。次期公演の主役を研究生の中から選ぶことになり、張り切るが、オーディションの結果、静香に与えられたのは一言の台詞しかない小さな役とプロンプター(黒子)だった。そんな中、大阪公演が始まり、静香はそこである事件に巻き込まれてしまった...
ヒロインのシンデレラ・ストーリーというものは多数あるが、そのサクセス・ストーリーと同様に演じる女優さんも同じようになるということはあるようで意外と少ない。そんな中、アイドルから女優になったと言えるのが本作の薬師丸ひろ子である。劇中劇の部分については、ちょっとアクの強い演出となっているが、サスペンスとしてはなかなか良くできている。じっくりと見たい作品である。
が、本作にはそれとは別に、ちょっと面白いことがある。(これは筆者の想像であるが、何かあるのでは?と本気で思ってしまいます。)まずは、本作に登場する「劇団・「海」」、そして主人公三田静香の先輩の名前が「五代淳」ということ、そして舞台公演という部分が劇中劇として登場する、というのが本作から抽出したキーワードとなる。そしてこの3つから連想されるのは、そう「ケータイ刑事」の丹羽Pである。(丹羽Pと薬師丸ひろ子の2人、実は同じ学年である。→学生時代、丹羽Pは本作をしっかりと見ていたのでしょうね。)
「劇団・「海」」からは「銭形海」の名前が容易に想像でき、「先輩・五代淳」というのは、漢字を変えると「五代潤」となる。この名前は当然、「ケータイ刑事」に登場したあの五代さんである。更に「劇中劇」として舞台公演となると、嫌でも頭に浮かぶのが「ケータイ刑事」の舞台である。これらを総合すると、「銭形海」の2nd.シリーズには、五代さんが復帰するとしか考えられないの出すけど...(20年以上前から定められた運命だった...???)実際「銭形海・6話」には五代さんを指す演出がありましたからね...
ところで、丹羽Pと同じ学年ということで、「ケータイ刑事」に薬師丸ひろ子がゲスト出演というのは、やはり無理でしょうね...
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