JOURNEY『ARRIVAL』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは2000年に日本で先行リリースされ、アメリカでは2001年に発表された彼らの12枚目のスタジオ収録のアルバムである。(ベスト盤は除く。)前作から4年という時間の間にスティーブ・ペリーとスティーブ・スミスが脱退するということになり、名前は「JOURNEY」であるが別のバンドになってしまったという印象が拭いきれなかったアルバムである。とは言っても、ニール・ショーン、ロス・ヴァロリー、ジョナサン・ケインは健在であり、スティーヴ・オウジェリーのボーカルも悪いものではない。が、セールスの点では苦戦して、Billboardのアルバム・チャートでは最高位56位を記録という成績であった。
収録曲は以下の全15曲である。『Higher Place』『All The Way』『Signs Of Life』『All The Things』『Loved By You』『Livin' To Do』『World Gone Wild』『I Got A Reason』『With Your Love』『Lifetime Of Dreams』『Live And Breathe』『Nothin' Comes Close』『To Be Alive Again』『Kiss Me Softly』『We Will Meet Again』。
この中からは以下の3曲がシングル・カットされたが、いずれもがBillboardのHOT 100にランクインすることなく終わっている。『Higher Place』『All The Way』『With Your Love』。とは言っても、チャート・インし無かったから曲の出来も悪いというものではない。(特別に秀でているというものでもなく、平均的なロック・アルバムである。)ただ、「JOURNEY」という名前があるだけに、どうしてもスティーブ・ペリーのボーカルではないことに違和感を感じてしまい、そこから来る違いが拒否反応をしているだけである。つまり、本アルバムのJOURNEYは、'70's終盤から'80'sに全盛を誇ったあのスーパー・バンドのJOURNEYとは同名であるが、別バンドと考えたらよい。サウンドの方は'70'sのJOURNEYサウンドに戻った感じがするものになっている。
本アルバムからのお薦め曲は、やはり『Higher Place』『All The Way』『With Your Love』というシングル・カットされた3曲をピックアップしておく。ヒットを記録していないとは言っても、やはりシングル・カットをするだけの曲である。一度は聴いておきたい曲である。
スティーブ・ペリーのボーカルではないJOURNEYをどう捕らえるかは各人に任せるが、S.ペリーのいたJOURNEYとは別のバンドで、たまたまJOURNEYと同名の別バンドで、「Journey」だと思えばよろしいかと... それにしても、かつて、音楽シーンを制覇したようなビッグ・ネームのバンドになると、全盛期のイメージがあるだけに、一部のメンバー・チェンジで活動を続けていると、やっぱり厳しいものですね。だからと言ってバンド名を変えるのも変ですし... ただ、かつてのJOURNEYを知らない方には、すんなりと入っていけるようなアルバムであり、新たなファンを獲得すると思えば、これも仕方のないところなんでしょうね。
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