SSブログ

「網走番外地」(その5) [映画(邦画)]

懐かしの邦画ヒーロー・第11弾として記している「網走番外地」シリーズの5回目は、3本製作された1967年の作品の中から、最初の2本について述べる。

第8作網走番外地 決斗零下30度」(1967)
作品データを記しておくと、1967年の東映東京の作品で、時間は88分である。原案は伊藤一、監督と脚本は石井輝男、撮影は中島芳男、美術は藤田博、音楽は八木正生である。そして出演は、高倉健、嵐寛寿郎、田中邦衛、吉野比弓、丹波哲郎、大原麗子、沢彰謙、黒沢妙子、三原葉子、吉田輝雄、由利徹、安部徹、田崎潤、国景子、佐藤京一、日尾孝司、八名信夫、たちである。

本作はまんねり気味な一面が出た作品として、評判はあまり良くない作品である。(シリーズも8本目となると、色々と悪い一面も出てくるものです。)物語は、網走刑務所で5年の刑を終えて出所した橘真一は、行くあてもない一人旅をしていた。ある日、汽車の中でノサップのサガレン炭鉱にいる父を訪ねて行こうとしている少女・チエに会った橘は、馬を借りてチエを父親・大槻の所に連れて行く。が、坑夫長・蝮は大槻を鉱山の中に入れて、父娘の再会を裂こうとする。これに怒った橘は蝮を殴り倒して、大槻の代りに自ら鉱山に入る。が、鉱山は支配人・関野が悪どく儲けている地獄だった。更に、橘にやられた蝮は橘が乗ってきた馬を殺し、関野一味と組んで橘を半殺しの目に遭わせる。やがて橘は、鉱山の権利書を巡る争いに巻き込まれていく...

お馴染みの顔ぶれが集まっているということで、シリーズ作品のツボは抑えているが、設定が今ひとつという所があって、それが尾を引いてしまったのが残念な所でした。

第9作網走番外地 悪への挑戦」(1967)
作品データを記しておくと、1967年の東映東京の作品で、時間は90分である。原案は伊藤一、監督と脚本は石井輝男、撮影は稲田喜一、美術は藤田博、音楽は八木正生である。そして出演は、高倉健、嵐寛寿郎、田中邦衛、田崎潤、曽根晴美、潮健児、谷隼人、川津祐介、国景子、砂塚秀夫、三原葉子、小松方正、真理明美、前田吟、石橋蓮司、由利徹、加賀邦男、穂高正伸、小林稔侍、小池修一、たちである。

物語の舞台は九州で、不良少年保護施設を舞台にした物語である。九州・博多にやって来た橘真一は、博多港で猟銃を手に警官隊を手こずらせているイキがった少年たちを取り押さえる。ここから橘は不良少年たちの憧れの的になってしまう。橘は鬼寅が病気で倒れた友人に代って不良少年保護施設で働いていることを知ると、その仕事を手伝うことした。そんな中、かつての自分を思い出すような少年・武と義兄弟の契りを結び、鬼寅の世話で武は人形工場に就職する。しかし、港組組長の暗殺を狙う門馬組は、武にその殺しをさせようとするが、頑なに拒否したことからリンチを受ける武。更に、施設で働く春子が犯され、橘は立ち上がる...

展開はいつもの通りだが、不良少年の手本になるように振る舞う橘というのがちょっと新鮮な所である。ラストはちょっと教訓めいたこと姿を見せる橘だが、これは何処かで見たことがある映画と思って調べたら、1938年のアメリカ映画「汚れた顔の天使」(マイケル・カーティス監督、ジェームズ・ギャグニー主演)です。ということで、シリーズものとして、いよいよ苦しくなってきたということを感じさせる終わり方でした。(で、次作が一応のシリーズ最終作となり、その後はリニューアルして新シリーズが続くことになります。)

 

網走番外地 決斗零下30度

網走番外地 決斗零下30度

  • 出版社/メーカー: 東映ビデオ
  • 発売日: 2004/12/10
  • メディア: DVD

網走番外地 悪への挑戦

網走番外地 悪への挑戦

  • 出版社/メーカー: 東映ビデオ
  • 発売日: 2004/12/10
  • メディア: DVD

コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

KENNY LOGGINS『CELEBR..JAWS 2(SOUNDTRACK) ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。