USHER『USHER』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1994年に発表された彼のデヴュー・アルバムである。聴きやすい曲が詰まっていて、また、なかなか聴かせてくれる良い曲も収録されたアルバムであるが、セールスの方は5万枚を売っただけという寂しい結果であった。そのため、Billboardのアルバム・チャートでも最高位167位を記録しただけで、2nd.アルバム以降のセールスを考えると、信じられない結果であった。
収録曲は以下の全14曲である。『I'll Make It Right』『Interlude I』『Can U Get Wit It』『Think Of You』『Crazy』『Slow Love』『The Many Ways』『I'll Show You Love』『Interlude 2 (Can't Stop)』『Love Was Here』『Whispers』『You Took My Heart』『Smile Again』『Final Goodbye』。
この中からシングル・カットされたのは『Can U Get Wit It』『Think Of You』『The Many Ways』の3曲である。『Can U Get Wit It』はBillboardのシングル・チャートで最高位59位を、『Think Of You』は同チャートで最高位58位を記録するスマッシュ・ヒットとなった。『The Many Ways』はR&Bチャートで最高位42位を記録したが、HOT 200にはチャートインしなかった。
本アルバムからの筆者のお薦め曲は、『Can U Get Wit It』『Crazy』『The Many Ways』『Whispers』『Smile Again』『Final Goodbye』というところをピックアップしておく。が、捨て曲がなく、いずれもが一定の水準をクリアしているということで、全曲じっくりと聴くことが出来るアルバムである。
聴きやすいメロディ・ラインということで、受け入れやすく、また歌の方もなかなかの歌唱力があるということで、魅力を感じるのだが、とにかくセールス(チャート成績も含む)と内容は比例しないということを証明しているアルバムである。彼の2nd.アルバム以降を聴いたことがある方だったら、間違いなく容易に受け入れられるサウンドであり、忘れずに聴いてもらいたいアルバムである。(こういうアルバムを「隠れた名盤」と言うのである。)
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