「必殺!」(その1) [映画(邦画)]
懐かしの邦画ヒーローシリーズの第19弾として取り上げる作品は「必殺!」シリーズです。尚、ここでは、中村主水の登場前の作品である「必殺仕掛人」の劇場版全3作も含めて扱うことにする。よって、「仕掛人」の3作と、中村主水が看板となった「仕事人」を中心とした劇場版シリーズ7作ということになる。(3作の内、1作だけが劇場公開された「必殺始末人」があるが、これは別扱いとされていて、「必殺!」シリーズではないことにされている。→一応、最後に取り上げるつもりである。)
初回となる今回は、シリーズの簡単なおさらいです。
TVシリーズとしては1972年9月から「必殺仕掛人」がスタートして、それから約15年間にわたって、29作となる「必殺剣劇人」まで制作され、更に4年のブランクを於いて1991年10月から約半年の間、TVシリーズ第30作となる「必殺仕事人・激突」が制作された長寿人気シリーズである。
劇場版の方は、「必殺仕掛人」のTV放送が終了して間もない1973年6月に第1作が、9月に第2作が、翌年2月に第3作が劇場公開された。TVシリーズの第2作「必殺仕置人」に初登場して人気を集めた中村主水を中心とした「仕事人」のスクリーン登場は、それから10年後となる1984年まで待つことになる。で、TVシリーズの放送600回記念(約12年かかります。が、最近のドラマのように1クールでも10~11話で終了ということでは15年かかります。)として、満を持して劇場版が製作された。
それからはTVシリーズが一旦休止となる1987年まで1年に1本のペースで、都合4作が製作され、TVシリーズが復活した1991年に4年ぶりに1本が制作された。それからTVシリーズの終了を迎えると、劇場版の制作も止まったが、TVシリーズ終了から4年、1996年に「必殺!」シリーズの看板である中村主水が最期を迎える、ということで1本が制作された。ここで流石の「必殺!」シリーズも打ち止めかと思われたが、翌1997年には仕事人を大きく若返らせて「始末人」が製作された。(これは興行的には散々で、第2作と第3作はOV作品ということになった。)更に、2年後の1999年に、中村主水に変わって三味線屋の勇次を看板にして、新たな作品が製作された。現時点では、これが「必殺!」シリーズの最後の劇場版と言うことになっている。が、2007年に15年ぶりにTVスペシャルが制作された「必殺!」シリーズであるだけに、更にTVシリーズの新作が制作されることにでもなったら、新たな劇場版も生まれるかも知れませんね...
シリーズ作品のタイトルと製作年を列挙しておく。まずは「必殺仕掛人」シリーズから。
シリーズ第1作「必殺仕掛人」(1973年)、リーズ第2作「必殺仕掛人 梅安蟻地獄」(1973年)、シリーズ第3作「必殺仕掛人 春雪仕掛針」(1974年)。
次に「必殺!」シリーズは、シリーズ第1作「必殺! THE HISSATSU」(1984年)、シリーズ第2作「必殺! ブラウン館の怪物たち」(1985年)、シリーズ第3作「必殺! Ⅲ 裏か表か」(1986年)、シリーズ第4作「必殺4 恨みはらします」(1987年)、シリーズ第5作「必殺! 5 黄金の血」(1991年)、シリーズ第6作「必殺! 主水死す」(1996年)、シリーズ第7作「必殺! 三味線屋・勇次」(1999年)。
また、番外使いとする「必殺始末人」の3作のタイトルは「必殺始末人」「必殺始末人Ⅱ 乱れ咲く女役者の夢舞台」「必殺始末人Ⅲ 地獄に散った花びら二枚」であり、いずれもが1997年の作品である。(「必殺始末人」のみ単館系で劇場公開されたが、第2作と第3作は劇場未公開のOV作品である。)
次回からは、製作順にそれぞれの作品について述べていくことにします。
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