「THREE DAYS OF THE CONDOR」 [映画(洋画)]
作品データを記しておくと、時間は117分、原作はジェームズ・グラディ、監督はシドニー・ポラック、脚本はロレンツォ・センプル・Jr.とデヴィッド・レイフィールの2人、撮影はオーウェン・ロイズマン、音楽はデイヴ・グルーシンである。そして出演は、ロバート・レッドフォード、フェイ・ダナウェイ、クリフ・ロバートソン、マックス・フォン・シドー、ジョン・ハウスマン、アディソン・パウエル、ウォルター・マッギン、ティナ・チェン、マイケル・ケーン、ハンク・ギャレット、カーリン・グリン、ラッセル・ジョンソン、たちである。
アメリカ文学史協会に勤めるターナーはいつものように出社した。スタッフの昼食の買い出しで外に出たターナーが戻って来ると、同僚の惨殺死体だけが残されていた。11:30に3人の男が乱入し、マシンガンを乱射してスタッフ全員を皆殺しにしたのだった。実は、アメリカ文学史協会というのはCIAの下部組織であり、情報部の秘密情報機関であった。彼らの任務は世界中のミステリー関係の小説や雑誌を回読してコンピューターに入力することだった。ターナーは自分のコードネーム「コンドル」を名乗ってCIAパニック・センターに連絡を入れた。NY支部長のヒギンズが調査に当たることになり、落ち合うことになった。が、落ち合った場所でターナーはいきなり撃たれた。何とか護身用の銃を放って逃げたが、友人のサムは殺された。また、その日欠勤していたハイデッガーのアパートに行ったターナーだったが、ハイデッガーは殺されていた。このままだといずれ自分も消されると思ったターナーは通りすがりのキャシーという女性写真家を脅し、とりあえず彼女のアパートに身を隠すことにする。一方、ワシントンではCIA幹部会議が開かれていて、ヒギンズの事情聴取が行われた。その夜、副部長は協会を襲った殺し屋のリーダーと秘に会い、コンドルの抹殺を命じた。で、翌日、キャシーのアパートにやってきた郵便配達の男が部屋に入り、ターナーを襲った。その男は協会襲撃藩の3人の中の一人だった。CIAでは作戦部長とヒンギスたちが事件を洗い直し、事件の糸口を掴む。また、ターナーも殺し屋が持っていたメモから糸口を掴む。で、ワシントン郊外にある副部長の家に乗り込んでいった。副部長たちは石油原産国で仮想石油戦争を行おうとしていたが、ターナーが本部に送った質問状がその計画を妨げるものだったために、協会は消されたのだった。事件の真相を知ったターナーは、NYタイムスに事件の全てを知らせようするが...
物語は巻き込まれ型サスペンスの王道を行ったものである。しかも、追ってくる殺し屋が実に不気味であり、だからこそ面白い作品となった。(こういう作品は、主役の魅力も必要だが、悪役がいかに存在感を出しているかが作品の出来に大きく影響しますからね。)
'70'sには本作のような設定のサスペンス・ドラマがいくつか制作されているが、本作はそれらの中でも質が高く、良くできた作品である。「ジャッカルの日」がリメイクされたが、本作がリメイクされないのは何故?と思ってしまう作品である。(CIAの陰謀がバックにあったりして...)但し、安易なリメイクで内容のないリメイクだったらば止めてもらいたいのは言うまでもない。相変わらず、大きな組織が絡む不正や陰謀が明るみに出ることが多いが、そういう時代だからこそ見ておきたい作品でもある。一度は見ましょう。(R.レッドフォードもカッコイイですし!)
- 出版社/メーカー: 東北新社
- メディア: DVD
↓こちらは本作とは別の同名タイトル(邦題)作品です。
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