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「必殺!」(その5) [映画(邦画)]

今回からは中村主水が主役となった「必殺仕事人」をベースとした劇場版シリーズに突入です。で、今回はその第1作となる「必殺! THE HISSATSU」です。

シリーズ第1作必殺! THE HISSATSU」(1984年)
作品データを記しておくと、1984年の松竹と朝日放送の提携作品であって、時間は124分である。監督は貞永方久、脚本は野上龍雄と吉田剛の2人、撮影は石原興、美術は芳野尹孝、音楽は平尾昌晃である。そして出演は、藤田まこと、山田五十鈴、中条きよし、三田村邦彦、鮎川いずみ、ひかる一平、片岡孝夫、芦屋雁之助、石堂淑朗、中井貴恵、朝丘雪路、菅井きん、白木真理、たちである。尚、この作品はTVシリーズの「必殺シリーズ」の600回を記念して製作されたものでもある。(「必殺シリーズ」の放送600回は「仕事人Ⅳ」の第39話である。この物語は、当時大ブームとなっていたエリマキトカゲが登場した。)

TVシリーズは「必殺仕事人Ⅳ」の放送中ということもあって、仕事人の顔ぶれは「仕事人Ⅳ」をベースとしていて、そこにゲストの仕事人が加わる、という構成である。1974年の「必殺仕掛人 春雪仕掛針」から10年ぶりに生まれた「必殺シリーズ」の劇場版でもあって、本作によって中村主水は名実共に完全に「必殺シリーズ」の看板になりました。

ある日、仕事人らしき死体が次々と発見された。その死体の口には三途の川の渡し賃である六文銭が挟まれていた。これを聞いたおりくは顔色を変えた。そんな所にお君という奇妙な依頼人が現れ、愛しい人の仇を取ってくれと言って十両を出した。調べてみると、お君は売女で、殺す相手はその売女宿の主・伝次ということだった。また、伝次の手下・仙太がお君の情婦であって姿を消していた。で、仕事をしようとした時、仙太は生きていることが分かった。加代はお君を問い詰め、可愛がっていた猫を伝次に惨殺されたということだった。お君は上方人形浄瑠璃の此竹朝之助に会い、彼に心情を話した夜殺された。お君は江戸の仕事人殱滅計画を耳にしてしまったため消されたのだった。秀が伝次の仕事をしようとするが、朝之助に先を越されてしまった。やがて、柳橋のお甲という芸者を元締とする仕事人グループが殺され、主水たちも仕事人壊滅計画に巻き込まれていく。そんな頃、旅から帰ってきたおりくが、連続仕事人殺しの裏には関八州で取締に追われた殺し屋団・庄兵衛一味がいると告げた。庄兵衛はかつておりくが仕込んだ男だったが、その残虐さ故に見捨てたのだった。主水たちは助っ人を探し始めるが、主水の前に庄兵衛一味の絵日傘のお葉が現れ、主水をスカウトしようとした。主水たちは集めた助っ人も力にはなれず、おりくは散るしかないと言い出す、で、主水は一人で戦う決意をして庄兵衛の元に行く。が、仲間たちも主水の後を追っていた。庄兵衛を仕事に掛けようとするも、状況は不利だったが、そんな所に通りがかりの朝之助が助っ人に加わり、いよいよ庄兵衛たち一味との決着を付ける時が来た...

「必殺仕掛人」の劇場版と同様に、TV作品の2倍以上の時間があるため、仕事人たちが次々と殺されていき、主水たちもそれに巻き込まれる、という劇場版パターンを踏襲している。ということで、ある意味では「必殺シリーズ」らしい展開の作品である。

また、当時放送中だった「仕事人Ⅳ」はかなりコミカルな展開になっていたが、本作はそういうTVシリーズのノリではなく、「仕掛人」や「仕置人」、「仕事人」の第1作の前半に見られたハードな展開となっていて、緊張感のある作品である。やはり、TVシリーズ中期以降の「仕事人」(「Ⅲ」以降)とは別物である。なかなか見応えのある作品である。

 

 

必殺!THE HISSATSU

必殺!THE HISSATSU

  • 出版社/メーカー: 松竹
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必殺! <劇場版>DVD-BOX

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