「TIME BANDITS」 [映画(洋画)]
表題の作品は1981年のイギリス映画「バンデットQ」である。元ビートルズのG.ハリスンが主催するハンドメイド・フィルムズの作品であり、監督がT.ギリアム、主演はS.コネリーということで、これだけでも要注目の作品である。が、日本での劇場公開時は同時上映の某アニメ作品の関係もあって、勝手に短縮版にされて公開されるというような不遇な扱いをされることになった。（兎に角、この配給会社は文化を分かっていない酷い会社でしかない。）イギリス映画らしいファンタジックな冒険アドベンチャー作品である。
作品データを記しておくと、時間は116分（オリジナル全長版であり、日本での公開作は103分であった。）、製作と監督はテリー・ギリアム、脚本はマイケル・パリンとテリー・ギリアムの2人、撮影はピーター・ビジウ、音楽はマイク・モランである。そして出演は、ショーン・コネリー、クレイグ・ワーノック、ラルフ・リチャードソン、シェリー・デュヴァル、ジョン・クリース、イアン・ホルム、デヴィッド・ワーナー、キャサリン・ヘルモンド、ピーター・ヴォーン、デヴィッド・ラパポート、ケニー・ベイカー、マイケル・パリン、たちである。
現代のイギリスで暮らす11歳の少年・ケヴィン。ある日彼の寝室に馬に乗った騎士が現れ、壁を通り過ぎていった。翌日、6人の小人がケヴィンの前に現れた、創造主から追われているその小人たちと共にケヴィンは時空を越える冒険に出掛けた。まずは1796年のイタリアのカステリオーニに行った一同。小人たちは財宝を集めると逃げだし、シャーウッドの森、ギリシアの砂漠、タイタニック号の甲板、悪魔のいる暗黒の城、というように次々と移動していく...
ハリウッド映画には無い楽しさがあるのがイギリス映画の良い所であるのだが、本作はそういうイギリス映画の良さがたっぷりと散りばめられている。ファンタジックな作品となると、ハリウッド映画の場合は派手さを出し、更にお子様ランチ的な楽しさを前面に出すことが多いが、本作はそういう作品とは違って、派手な所は控えめにして、イギリス流の大人の娯楽作という楽しさを散りばめた作りになっている。（ネタの方もアメリカ的ではなくてイギリス的である。）そのため、ハリウッド映画ばかりを見ている人には今ひとつ押し白さが感じられないかもしれないが、それがイギリス流である。しかも、モンティ・パイソンの連中が出演しているだけに、シニカルな所もたっぷりとある。
本作は、紳士淑女が楽しむための大人のためのファンタジックな作品なので、紳士淑女、そして将来紳士淑女になるお子様が見る作品である。（紳士淑女ではない）普通の大人や普通のお子さんは見るのをご遠慮願います。（笑
- 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
- メディア: DVD
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