YES『RELAYER』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1974年に発表された彼らの7th.アルバムである。1972年の5th.アルバム「CLOSE TO THE EDGE」(邦題「危機」)と同様に、LPのA面に1曲、B面に2曲という大作志向の構成になっていて、本作では「戦争と平和」をテーマにしている。リック・ウェイクマンが脱退してしまったこともあって、発表当時は本アルバムの評価は低かったが、後に再評価されるようになり、現在では「CLOSE TO THE EDGE」に劣らない傑作だとされている。(評価が時と共に変わることは珍しくないが、ここまで賞賛されるようになるというのもちょっと珍しい...)本アルバムは、本国イギリスでは最高位4位を、アメリカではBillboardのアルバム・チャートで最高位5位を記録している。
収録曲は以下の全3曲である。『The Gates Of Delirium』『Sound Chaser』『To Be Over』。(邦題は、順に、「錯乱の扉」「サウンド・チェイサー」「トゥ・ビー・オーヴァー」である。)
尚、2003年にリマスターされて再発された時に、以下の3曲がボーナス・トラックとして追加され、現在は全6曲と言うことになっている。『Soon』『Sound Chaser (Single Edit)』『The Gates Of Delirium (Studio Run-through)』。
ボーナス・トラックとして『Soon』が収録されたが、これは『The Gates Of Delirium』の後半の一部であるというのはご存知の通りである。よって、これを追加収録することにどれだけの意味があるのか?と考えてしまうのだが、ベスト盤に収録されるよりはよろしいんじゃないかと...
本アルバムからの筆者のお薦め曲は、何と言っても『The Gates Of Delirium』である。20分を越える壮大なスケールの楽曲であり、聴き所も満載であり、YESサウンドが凝縮されたという内容は聴き応えがある。また、後野2曲もそれぞれに味があり、独自の味がある。また、3曲のいずれもが完成度も高い。YESらしいサウンドであり、ポップな所もなく、プログレ・バンドとしてのYESのサウンドを鑑賞するのなら、「CLOSE TO THE EDGE」と共にじっくりと聴き込んで貰いたいアルバムである。
↓リマスター盤・全6曲
↓リマスター前の盤・全3曲
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