「柳生武芸帳」(その1) [映画(邦画)]
懐かしの邦画ヒーローシリーズの第21弾として取り上げる作品は、「柳生武芸帳」シリーズである。このシリーズは、五味康祐原作のベストセラー小説を映画化したものである。また、東宝の2作品のシリーズと、東映の9作品のシリーズの2つがある。東宝の作品は、三船敏郎主演で、鶴田浩二との霞の兄弟を主役としたオールスター・キャストによる豪華な顔ぶれの作品であり、派手な娯楽作品というものになっている。一方、東映の方は、近衛十四郎の主演で、柳生十兵衛を主役とした作品である。→同じ原作であっても、焦点が違うだけで随分と違う作品になるものである。
製作されたのは東宝の方が先であり、1957年と1958年に製作されている。(第2作は同じスタッフ、キャストによる続編である。)東映シリーズは1961年から1964年にかけての製作である。
両シリーズとも、LDでは全てリリースされていたが、現時点ではDVD化はされていない。(ビデオとしては残っているようですが...)いずれもDVD化して貰いたい作品群である。
初回となる今回は、いつものようにシリーズ作品の簡単なおさらいです。
東宝版は、「柳生武芸帳」(1957年)、「柳生武芸帳・双竜秘剣」(1958年)の2作品である。一方、東映版は、シリーズ第1作「柳生武芸帳」(1961年)、シリーズ第2作「柳生武芸帳 夜ざくら秘剣」(1961年)、シリーズ第3作「柳生一番勝負 無頼の谷」(1961年)、シリーズ第4作「柳生武芸帳 独眼一刀流」(1962年)、シリーズ第5作「柳生武芸帳 片目の十兵衛」(1963年)、シリーズ第6作「柳生武芸帳 片目水月の剣」(1963年)、シリーズ第7作「柳生武芸帳 剣豪乱れ雲」(1963年)、シリーズ第8作「柳生武芸帳 片目の忍者」(1963年)、シリーズ第9作「柳生武芸帳 十兵衛暗殺剣」(1964年)と続いている。尚、第3作のみ「柳生武芸帳」のタイトルではなく「柳生一番勝負」に変わっているが、紛れもなくシリーズ作品である。また、最後となる第9作は、ビデオ化された時に「柳生武芸帳」の名前が外されて「十兵衛暗殺剣」というタイトルになったが、劇場公開時には「柳生武芸帳」の文字も入っていた。(この第9作は傑作である。)
次回からは、東宝版の方から順を追って、それぞれの作品について述べていくことにする。
↓原作小説です。
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