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「柳生武芸帳」(その4) [映画(邦画)]

今回は、東映シリーズの第3作についてです。この作品は、シリーズ作品であるが、全9作の中でタイトルに唯一「武芸帳の文字が含まれていない作品である。物語はそのタイトルが示すように「武芸帳」には関係ない物語であるのだが、本作がシリーズ作品に含まれているということで、「武芸帳」を巡る争いの中、十兵衛は常に戦いの場にいるということが分かることになり、十兵衛というキャラがより厚みを増すことになる。

シリーズ第3作柳生一番勝負 無頼の谷」(1961年)
作品データを記しておくと、1961年の東映京都の作品で、86分の白黒作品である。原作は五味康祐、監督は松村昌治、脚本は永江勇と関伊志雄の2人、撮影は脇武夫、美術は白根徳重、音楽は阿部皓哉である。そして出演は、近衛十四郎、山城新伍、里見浩太郎、久保菜穂子、戸上城太郎、中里阿津子、立原博、徳大寺伸、八汐路佳子、伊沢一郎、矢奈木邦二郎、佐藤洋、富家賢次、三島謙、原田甲子郎、富田仲次郎、加藤浩、雲井三郎、阿波地大輔、晴賀俊介、源八郎、春川ますみ、鈴木金哉、有川正治、松田金次郎、舟越正雄、富永佳代子、双葉香、富士薫、吉井鏡子、松川純子、たちである。

10年ぶりに松月の庄を訪れた柳生十兵衛。しかし、狼谷の郷土大田黒刑部と陣十郎兄弟が藩主の諏訪信濃守と家老・三田村内膳と組んで悪政の限りを尽くしていた。十兵衛の存在が邪魔だった家老は暴れ者の丑之助に、十兵衛は父の仇だと吹き込み十兵衛を狙わせる。陣十郎たちが十兵衛に襲いかかるが、その時丑之助は崖下に転落してしまい、十兵衛に助けられる。そんな中、家老たちが銃の試し撃ちをしているのを目撃した大田黒兄弟たちが捕らえられ、十兵衛に罠が仕掛けられる。十兵衛を慕っていたおもんが丑之助に助けを求め、狼谷に帰る丑之助。そこで父の仇は十兵衛ではなく大田黒刑部と知る。罠に落ちた十兵衛を助けに向かう丑之助。そして決闘へ...

本作は「武芸帳」に関するシリーズ作品ということでは番外編と捕らえることが出来る。しかし、シリーズの主役である十兵衛を別の形で描かれたことによって、本作以降の作品において、十兵衛というキャラに厚みが増すことになるので、存在価値は大いにある。殺陣の方もしっかりと見せてくれているので、こういう作品もまた悪くない。何事にでも息抜きは必要であるが、そういうつもりで接することでよろしいかと...

 

↓ビデオです。(DVD化されていません)

柳生一番勝負~無頼の谷~

  • 出版社/メーカー: 東映ビデオ
  • メディア: VHS

 

↓一応、シリーズの原作です。

柳生武芸帳〈上〉 (文春文庫)

柳生武芸帳〈上〉 (文春文庫)

  • 作者: 五味 康祐
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2006/04
  • メディア: 文庫

柳生武芸帳〈下〉 (文春文庫)

柳生武芸帳〈下〉 (文春文庫)

  • 作者: 五味 康祐
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2006/04
  • メディア: 文庫


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