「渡り鳥」(その2) [映画(邦画)]
今回は、記念すべきシリーズ第1作となる1959年の「ギターを持った渡り鳥」についてです。兎に角、この作品が生まれたことで本シリーズがあるのですからね。
シリーズ第1作「ギターを持った渡り鳥」(1959年)
作品データを記しておくと、1959年の日活作品であり、時間は78分である。原作は小川英、監督は斎藤武市、脚本は山崎巌と原健三郎の2人、撮影は高村倉太郎、美術は坂口武玄、音楽は小杉太一郎である。そして出演は、小林旭、浅丘ルリ子、中原早苗、渡辺美佐子、宍戸錠、青山恭二、木浦佑三、鈴木三右衛門、片桐恒男、神戸瓢介、弘松三郎、二本柳寛、金子信雄、野呂圭介、近江大介、高田保、青木富夫、天草四郎、水谷謙之、原恵子、清水千代子、たちである。
凾館に流れてきたギターを背負った男・滝伸次。彼はひょんなことから地元の親分・秋津に雇われることになる。秋津は娯楽センターを拡張するために強引なことをやって土地を得ていた。ある日、伸次は麻薬の取り引きで沖合に出た船の中で殺されそうになり、これは秋津の仕組んだことと知ると、秋津と手を切る決心をする。で、秋津の所に乗り込んでいく...
展開は任侠映画に見られるものと大きく違わないが、日活が得意とする(凾館が舞台であるが)無国籍作品になっていて、(当時の)現代風の展開が面白い。
流石に、半世紀近く前の作品ということで、町並みをはじめ、社会的なインフラに関する部分は前時代的なものであるが、製作から時間が随分流れたために、これが逆に独特の世界観を確固たるものとしているように感じられる。(そもそも、銃を持っているということも異世界だと感じる所である。→ツッコミ所も満載ということになる。(これも製作からの50年近い時間が経過したことによって出来ることでもある。))
一つの形を築き上げた作品の第1作であるだけに、本作は見ておきたい所である。
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