「嗚呼!!花の応援団」(その2) [映画(邦画)]
今回は、シリーズ第1作である1976年の「嗚呼!!花の応援団」についてです。人気漫画の実写映画かに際して、原作漫画の持っている世界観を如何にして映像にするのかが大きな問題となるのだが、'70'sの漫画の映画化ブームの時はおおむね原作漫画とは全く違う世界観を持つ作品が多くなってしまったが、本作もその通りとなり、原作漫画とは別物と思った方がいいですね。
シリーズ第1作「嗚呼!!花の応援団」(1976年)
作品データを記しておくと、1976年の日活作品であって,時間は99分である。原作はどおくまんプロ、監督は曾根中生、脚本は田中陽造、撮影は山崎善弘、美術は柳生一夫、音楽はコスモス・ファクトリーである。そして出演は、今井均、宮下順子、香田修、深見博、安部徹、放駒、伊佐山ひろ子、水原ゆう紀、本間進、江野恵一、坂田情児、坂田金太郎、堀礼文、野崎英則、高瀬将嗣、中尾繁、檀喧太、山田順一、神戸誠、長弘、丘奈保美、島村謙次、田畑善彦、中平哲仟、庄司三郎、森みどり、深町真樹子、牧れいか、梓ようこ、谷口えり子、たちである。
物語の方は、ギャグを中心にした珍騒動を描いたものであって、所々にお色気シーンが入っている、という、'70'sという時代を感じる内容である。
南河内大学応援団。新入生の富山と北口は応援団に入るが、応援団の命とも言うべき大団旗をタバコの火で焦がして穴を開けてしまった。そのため、親衛隊長・青田赤道は、責任をとって腹を切らなければならなくなる。が、責任回避のために策を練り、紛争中の浪華大応援団を相手に大乱闘を起こし、その乱闘で大団旗が破れたことにした。
弱体野球部が珍らしく勝ち進み、決勝戦に進出した。その応援のために応援団が行くことになるが、親衛隊長・青田は停学中のため、富山が大団旗を持つことになったが...
南河内大陸上部が出場する駅伝大会。応援団は、各中継地点で大団旗を掲揚し、自校のランナーを応援しなければならない。そのため応援団はトラックで大団旗を運んでランナーより先行するようにしているが、青田を困らせようとした幹部たちがトラックを使えなくしてしまった。青田たち親衛隊は...
原作漫画の独特の世界を実写でというのは、やはり無理があるのか、小さく纏まってしまったのが残念であった。(原作漫画の世界観を映像化するのなら、実写ではなくてアニメにするべきでしょう。)原作漫画ともまた違うへんてこりんな作品となってしまったが、役者の素人さや実写独特の雰囲気が、逆にこれが'70's作品らしい一種独特の雰囲気と融け合っていて、面白い。ストーリーに関しては、あって無いようなものであり、ギャグを楽しむのも、'70's作品の雰囲気に浸るのも、原作漫画にどれだけ近づこうとしているのか探るのも、('70's特有の)お色気シーンを楽しむのも、そのいずれかを楽しむと言うことでよろしいかと。
↓DVDではなくてビデオです。
↓原作漫画
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