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CARLY SIMON『TORCH』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1981年に発表された彼女の10枚目のアルバムである。'70's前半の活躍(1972年の『You're So Vain』(邦題:うつろな愛)はその代表です。)、そして1977年の映画「007/私を愛したスパイ」の主題歌のヒットを放った頃と比べると、'80's前半の彼女は低迷期ということが出来る。確かに、本アルバムのセールスやチャート成績は'70'sの彼女のアルバムと比べると見劣りしてしまう。が、本アルバムはスタンダード・ナンバーを取り上げて、それを彼女なりのアプローチで歌ったものである。ジャズ・ファンからは否定的な意見もあるが、'80'sの時代にはジャズのスタンダード・ナンバーを取り上げることが一つのトレンドとなるが、そういうブームのきっかけにもなったのが本アルバムであり、これは'80'sの音楽シーンを語る上でも忘れてはならないことの一つである。

尚、本アルバムのチャート成績は、Billboardのアルバム・チャートで最高位50位を記録している。(流石にこの順位では、年間アルバム・チャートのTOP 100にはランクインしていない。)

収録曲は以下の全11曲である。『Blue Of Blue』『I'll Be Around』『I Got It Bad (And That Ain't Good)』『I Get Along Without You Very Well』『Body And Soul』『Hurt』『From The Heart』『Spring Is Here』『Pretty Strange』『What Shall We Do With The Child?』『Not A Day Goes By [From Merrily We Roll Along]』。

この中からシングル・カットされたのは『Hurt』であるが、Billboardのシングル・チャートでは最高位106位を記録しただけであった。

本アルバムからの筆者のお薦め曲は、『Blue Of Blue』『I Got It Bad (And That Ain't Good)』『Body And Soul』『Pretty Strange』という所をピックアップしておく。(あえて、シングル・カットされた曲は外します。)

ジャズ・ナンバーの歌い方からすると、「これは違う」と言われるが、ポップス流の解釈が入った彼女の歌い方は、お馴染みの曲が違った姿になっていて、新たな魅力を持ったものになっている。同じものでも違った角度から見ると、新たな感動を与えてくれたりするものだが、正にそういうことを教えてくれるアルバムである。

ジャズ・ファンの方も、一度は聴いてもらいたい所であり、ポップス・ファン、女性ボーカルがお好きな方はたっぷりと彼女のボーカルを堪能することが出来る。もっと評価されても良いアルバムなんですけどね...

 

Torch

Torch

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Warner Bros.
  • 発売日: 2008/07/15
  • メディア: CD


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