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「二等兵物語」(その2) [映画(邦画)]

今回は、1955年に製作されたシリーズ第1作の1本についてです。

シリーズ第1作「二等兵物語 女と兵隊・蚤と兵隊」(1955年)
作品データを記しておくと、1955年の松竹京都の作品で、時間は95分の白黒作品である。原作は梁取三義、監督は福田晴一、脚本は舟橋和郎と安田重夫の2人、撮影は片岡清、美術は川村芳久と加藤喜昭の2人、音楽は原六郎である。そして出演は、伴淳三郎、花菱アチャコ、松井晴志、宮城野由美子、山路義人、和歌浦糸子、伊藤和子、幾野道子、関千恵子、柳紀久子、磯野秋雄、西川ヒノデ、大友富右衛門、中原伸、小林十九二、高屋朗、天野刃一、山田周平、生方功、玉島愛造、有木山太、戸上城太郎、三笠博子、たちである。

時は昭和20年6月、古川凡作は召集令状が届き、入営することになるが、その日の朝、彼は急な神経痛の発作によって足腰が立たなくなる。で、乳母車で入営すると、「不髄の身が乳母車で入営」とされて、英雄扱いとなる。更に、これを新聞で知った初瀬悦子という女性が彼の慰問にやって来て、有頂天になる。そんな中、悦子とこっそりと逢った凡作は、弾薬庫の近くで、こぼれていた石油の中に煙草の吸殻を捨て、辛うじて火を消した。これを駆けつけた隊長から褒められて、従卒に抜擢されることとなった。が、凡作に与えられた役目は隊長と妾・マリとの連絡係であった。ある日、ちょっとヘマをした凡作は隊長の奥さんからマリと結婚しろと迫られることになり...

ヘマばかりするが、それが良い方にばかり回っていく凡作というのは、こういうコメディ作品ではありがちであるが、その分、何も考えずに笑うことが出来るので、気持ちよさを与えてくれる。また、本作は終戦間近という状況にも関わらず、軍の内情を上手く描いていることもあって、なかなかいい感じの一編である。

尚、中盤からは親友の柳田二等兵との絡みとなり、笑いの中にも心をうつ所があって、単なる喜劇作品の範疇を超えている。で、伴淳三郎と花菱アチャコのコンビもなかなか楽しいものとなっている。

ソフトということでは、かつてはLDでリリースされていたが、現在までにDVD化されていないという不遇な所もあるが、見る機会があれば見ておきたい作品である。

 

↓DVDではなくてビデオです。

二等兵物語~女と兵隊・蚤と兵隊

  • 出版社/メーカー: 松竹ホームビデオ
  • メディア: VHS

 

↓原作本はこちら

二等兵物語 (上)

  • 作者: 梁取 三義
  • 出版社/メーカー: 叢文社
  • 発売日: 1983/01
  • メディア: -

二等兵物語 (中)

  • 作者: 梁取 三義
  • 出版社/メーカー: 叢文社
  • 発売日: 1983/01
  • メディア: -

二等兵物語 (下)

  • 作者: 梁取 三義
  • 出版社/メーカー: 叢文社
  • 発売日: 1983/01
  • メディア: -


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