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「無頼」(その3) [映画(邦画)]

今回は、シリーズ第1作のタイトルと混乱してしまうタイトルが付けられたシリーズ第2作についてです。(やはり、第1作と第2作のタイトルが混乱しないように、今回もこの1本のみとします。)それにしても、第1作が「「無頼」より 大幹部」、第2作が「大幹部 無頼」って、どうしてこんなにもややこしいタイトルを付けたのでしょうかね?(が、「続」とか「新」とかを安易に使わなかったということだけは評価したいところですけどね...)尚、本作はシリーズ最高傑作として評価される作品でもある。

シリーズ第2作大幹部 無頼」(1968年)
作品データを記しておくと、1968年の日活作品で、時間は97分である。原作は藤田五郎、監督は小沢啓一、脚本は池上金男と久保田圭司の2人、撮影は高村倉太郎、美術は木村威夫と川原資三の2人、音楽は伊部晴美である。そして出演は、渡哲也、松原智恵子、田中邦衛、松尾嘉代、岡崎二朗、内田良平、太田雅子、深江章喜、真屋順子、山内明、芦川いづみ、二谷英明、吉田武史、藤岡重慶、山田禅二、江角英明、河上喜史郎、若原初子、久遠利三、英原穣二、木島一郎、田畑善彦、岩手征四郎、たちである。尚、太田雅子とは、後の梶芽衣子である。

やくざだった藤川五郎は、過去を全て清算するために、雪子や夢子のいる弘前にやって来る。その途中、土地のやくざの牧野たちから嫌がらせを受けていた旅廻りの一座を救う。久しぶりに雪子と会った五郞。雪子は病身の夢子をかばって働いており、五郎は荷役人として新たな人生をスタートさせる。が、五郞は牧野に見つけられると、稲武組に連れて行かれ、そこでかつての仲間の木内と再会する。木内は五郎の腕を見込んで木内組に誘うも、それを断る五郎だった。しかし、夢子の病状が悪化し、入院費に困った五郎は、横浜の木内組に草鞋を脱ぎ、金を得ると雪子に送った。五郞は木内組と対立している和泉組とのいざこざの中で、弘前で救った旅廻りの一座の菊絵と再会する。彼女は、五郞を兄貴分・上野の仇として五郞を狙っている根本の情婦に落ちぶれていた。五郞とは旧知の間柄である和泉組の代貸・浅見がその場を救ったが、五郞はやくざの世界から足を洗うことは出来なかった。そうしていると、病状が悪化した夢子は亡くなり、雪子が五郞の元にやってくる。そんな折り、浅見の指揮する和泉組が木内組に殴り込みをかけた。和泉組の親分が殺されることで決着したが、木内のきたないやり方に憤慨していた五郎は、ついに一人で木内と対決する。が、一人では叶う相手ではなく、負傷する五郞。それを菊絵が助けた。和泉組の残党として木内組からターゲットにされていた浅見が木内組によって殺されたと知った五郞は、雪子を故郷に帰すと、木内と決着を付けようとして乗り込んでいったが...

本作は小沢啓一監督の監督デビュー作である。巧みな演出で、前作で築かれた世界観をより深いものにして、本シリーズの方向性がはっきりと確立した。このこともあって、小沢監督は、本シリーズの第4作~第6作の監督も務めることになる。

本シリーズを語る上では、欠かすことの出来ない作品であり、見ておきたい作品である。

 

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大幹部 無頼 [VHS]

  • 出版社/メーカー: 日活
  • メディア: VHS


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