ゴルゴ13#39 [アニメ]
ED主題歌が変わり、4クール目に突入した「ゴルゴ13」。3クール目のED主題歌はいい感じだったが、またまた悪い方に針が触れました。→インスト・ナンバーにするとか、いっそうのこと、主題歌を廃してしまった方が良いかもしれませんね。
今回の物語は、ニューヨークというコンクリート・ジャングルを上手く利用したゴルゴの突拍子もないアイデアによる狙撃が見られる物語でした。また、物語の裏には、バブル期の日本人という姿が語られているが、バブル期以降の日本人に対するイメージって、バブルが崩壊しても変わりませんね...
マフィアのボスの座を巡る争いから、ゴルゴは狙撃の依頼を受ける。が、ターゲットは暗殺を恐れて極端なまで人と接することを嫌い、狙撃のチャンスは殆ど無い。たった一度のチャンスは、ターゲットが銀行を訪れる時だけ。が、銀行の立地条件とガードを固めることから、その唯一の機会に狙撃を行うのも難しいと思えた。ゴルゴは動きだし、銀行の向かいに建っているアパートに目を付けた。そこには全く売れない自称芸術家のアッシュが住んでいた。家賃すら払えず、ゴミを拾って暮らしているアッシュは自分の才能が認められる日を信じて、今日もオブジェを作り続けていた。自信たっぷりに仕上げたオブジェも認められなかったアッシュだったが、そんな所にゴルゴが現れて、アッシュのオブジェの全てを大金で買い取った。大金を得たアッシュはフロリダに旅立った。空になったアパートで準備を整えたゴルゴ。で、ターゲットが銀行にやってきた。予想通り、厳重なガードで、とても狙撃できるような状況ではない。そんな時、アパートから爆発が起こり、崩壊していくボロアパート。誰物視線がアパートに向けられた瞬間、ゴルゴはターゲットを仕留めた。ゴルゴはアパートを爆破することで、その先にあるビルの屋上から狙撃を行ったのだった。
自称芸術家のアッシュの作品についてゴルゴは全く興味がないのは言うまでもなく、依頼を受けた仕事を果たすために、仕事内容に関係ない第三者を巻き込まないように排除するためだけに大金を使うゴルゴ。が、依頼料から考えると、アッシュに取っては大金だが、ゴルゴにとったら必要経費の範疇であって大金ではない。しかも、アッシュには「日本人」ということを言わせていて、バブル期の日本人の、金によって何でも買い漁ったことを上手く取り入れて描いていた所でした。
ゴルゴの突拍子もないアイデアによる狙撃というのは驚かされるが、新年の一発目にそういう物語を持ってきたのは面白い所であるが、それだけではなくて、裏に金持日本人をシニカルに扱っていたのは良い所でした。
↓この物語は「SPコミック108巻」に収録されています。
- 作者: さいとう たかを
- 出版社/メーカー: リイド社
- 発売日: 1998/07
- メディア: コミック
↓こういうものを考えると、ちょっと面白くなります。
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