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東京少女・ユ・ソルア#4「西北西少女」 [ドラマ]

「東京少女」の最後の物語は「西北西少女」という物語でした。(それにしても、1年、全52話も続いたなんて、最近のドラマでは本当に珍しいですね。(1年続いても全50話ぐらいというのが普通ですし...)と最初は良いことを記しておきます。

物語としたら、悪くない物語であるのだが、色々といちゃもんを付けたくなる所があり、マイナス要素がやたらとあり、それらが数少ないプラス要素を食っていって、最終的にはマイナスが勝ってしまったものになっちゃった、というところでした。(マイナス要素により、結局評価も平凡なものに収まってしまうことになる。脚本は悪くなく、細かい所をもっとしっかりと詰めていたら、とんでもない秀作になった可能性があっただけに...)ということで、「東京少女・ユ・ソルア」は、最初は良かったのに、前回から風向きが変わり、尻すぼみになってしまいました。(「終わりよければすべてよし」と言うが、最後がこういう形だったら、ちょっと悲惨...)とにかく、「東京少女」はオムニバス作品集であるのだが、同じオムニバス作品である「恋する日曜日」の時よりも、それぞれの作品の出来不出来の差が大きいシリーズでしたね。(平均点も「恋日」よりは確実に下で、出来不出来が大きいことから標準偏差は3倍ぐらいはあったでしょうね...)

今回の物語は「東京」という所はそれなりにあったが、別に東京で無くても良い物語でした。(一応、本州でも、関東、甲信越、北陸、中部、関西、中国地方であっても成り立つものでした。→北海道、東方、四国、九州では成り立たない...)が、地理的な所から、舞台になる所にある程度の制約がある、というのは、仕掛けとしたら面白いのだが、それに答えられるだけの内容が伴っていなかったですね。

今回のユ・ソルアは、オーソドックスに韓国からやってきた女性で、韓国語を話すということで、ドラマの設定としたら余りにもオーソドックス過ぎて、これが裏目に出たと行ったら良いんでしょうか。劇中に仕掛けてあった遊びも空回りと言った感じになってしまい、本当に残念でした。(シリアス系の物語では、やっぱりお遊びは追放するべきですね。「東京少女・ユ・ソルア」では劇中の遊びが全て足を引っ張っていましたから...)

ソルアが訪ねたアパートは「タモンハイツ」となっていたが、ここはいつものお遊びとして良いのだが、郵便番号が「168-1192」ということで、「〒168」というのは杉並南郵便局である。が、ソルアの手紙には「東京・目白区」とありました。(「目黒区」なら実在ですけどね...)ちなみに、「目白区」と言うのは1947年以前の東京35区の時にもありませんでした。(赤坂区ならばあったんですけどね...)ということで、遊びにしては中途半端だと感じてしまっただけでした。

この物語で最大のいちゃもんを付けるのは、祐司の墓に関してです。西北西を向いているというのは良いとしても、何故、あんな場所に、しかも1つだけあったのですかね?あれではソルアを騙すために用意した物のように感じてしまうだけである。また、あんな所にあるお墓なら、ペットの犬や猫が死んでしまい、それを埋める様な場所だと思うだけに、コメディのつもりだったのですかね?→良い感じの物語が、あんな場所にお墓があったことで興ざめてしまいました。

しかし、田所治と作田里奈の2人は本当に親切な人でした。この2人がある意味ではこの物語での救いになっていました。

韓国からソルアがあるアパート(タモンハイツ)にやってきた。25号室の田所治の所にやってきたソルアは首をかしげるが、チャイムを鳴らす。で、田所が出てくるが、言葉が通じないことから、話が進まない。(同居している作田里奈の反応は良かったですね。)で、2人は「それじゃあ」と扉を閉めてしまった。

ソルアは諦めきれず、その場にいた。田所と里奈が外出から戻って来てもソルアはまだその場にいた。が、ソルアの話す言葉から、「祐司」に会いに来たことを理解し、管理人さんに話しを聴く。で、祐司は田所の前に25号室に住んでいた人物だったが、半年前に会社が潰れて引っ越していったということだった。が、引っ越し先は分からなかった。が、近くの集会所で韓国語を教えていた、と管理人さんは覚えていた。

それを手掛かりに、祐司の連絡先を調べる田所たちだったが、連絡先は分からなかった。そんな所に、サッカーボールが転がってきて、それほ追ってきた子供たちに返したソルアが韓国語で話すと、それを子供たちは理解した。で、祐司の写真を見せるソルア。子供たちは祐司を知っていて、引っ越しして施設で働いている、と教えられる。

施設の住所を教えてもらい、連絡をするが、祐司は一週間で施設を辞めていた。また、辞めた事情や新しい連絡先も分からないということだった。が、ソルアは本気で祐司を捜していて、その熱意を感じた田所と里奈はソルアの力になる。

再びサッカー少年に話しを聴くと、祐司から手紙を貰ったということで、その手紙を見せて貰う。すると、施設に勤めたが大怪我をして東京の病院に入院すると書かれてあった。再び施設に訪ねる田所。が、怪我などしていないということだった。

里奈は「振り出しに戻ろう!」と言い、再び管理人さんの所に行く3人。管理人さんは近くの公園でよくパンを食べていたということを思い出す。で、3人は公園に行った。

公園にはサラリーマン風の男がいて、ソルアは彼に祐司の写真を見せた。するとそれが祐司だと直ぐに分かった男。また、写真を見せたのがソルアだと分かった。(Aパートはここまで。経過時間は14分に僅かに足りない所と言うことで、Bパートは約12分です。)

ここのところはメールも来ないということで、現在はどうしてるか分からず、メールをしたのも4ヶ月ほど前ということだったが、田所が「メールして貰えます?」というと、了承して、ソルアが韓国から探しに来ている、ということを記して送信した。

少しして、返信が届き、「会いたい」「明日上京する」ということで、その夜は田所の所に泊まることになったソルア。(田所も里奈も本当に親切な人です。)ベランダにいるソルアを中に入れようと声を掛けた里奈は、ソルアの話すことから、韓国が日本の西北西にあることを分かり、ソルアが公園でも西北西を見ていたことを思い出す。(よく見ている里奈ですね。)→韓国が日本の西北西にあるというのは、概略であって、北海道や九州では方角が違っているだけに、ここは里奈の台詞にもう一工夫欲しい所でした。(ここから次第にこの物語のボロが目立つようになっていく...)

翌日、公園にやってきたソルアたち。公園には男が待っていた。駆け寄ったソルアだったが、底にいたのは祐司ではなく、弟のたかし(漢字が分からないのでひらがな表記とします)だった。事情を問い糾すと、祐司は先月に亡くなったということだった。施設に就職した時、病気が分かり、余命3ヶ月と知り、ソルアの前から黙って消えることにしたのだった。(先月亡くなったということは、余命3ヶ月と言われて5ヶ月生きたことになりますね。)九に連絡が取れ生なったら恨まれるかも知れないが、それでも生きていると思って貰える、と考えたのだった。

田所はそのことをソルアに伝えられず、「失踪した」と伝えるが、里奈が真実を語った。(どれだけ通じたか大戸門であるが、雰囲気からソルアも分かったようですね。)で、「お墓に行こう」と里奈。

祐司の墓にやってきた3人。(原っぱの端に大きな木があり、その前に祐司の墓が1つだけある、という実に不自然な状況です。)墓を見たソルアも事態は分かっていた。田所と里奈は手を合わせるが、ソルアは墓に背を向けて、ある方向を見つめていた。が、手にしていた方位磁石から、祐司の墓は西北西を向いていることが分かる。里奈は「ソルアのこと、きっとずっと見てたたんだよ」と言うが、ソルアもそれに気づいていて。目からは涙がこぼれ落ちた。3人は西北西の韓国の方向を眺めていた。

ノーマル・アレンジのインスト・バージョンの『イケナイ恋』が流れ始め、エンドロールが流れて終了となりました。

次回からは「恋とオシャレと男のコ」という作品の登場です。売りは、各回の物語が1シーン・1カットの連続ドラマという所である。(「銭形愛・13話」で1シーン・1カットはありました。連続ドラマで全話がそういう形を取るというのは「世界初」と謳っているが、TV黎明期だったら、ひょっとしたらあったかもしれないという気もするのですけど...)

次回予告で「略して「恋シャレ」」と言っていたが、何か今ひとつ語呂が良くないと感じるのですけどね...まあ、過度な期待は持たない方が良さそう、とだけ記しておきます。

「BS-iドラマ倶楽部」からのお知らせのバックの風景は、いつも通りの「高速道路と東京タワーを中心としての夕景」ということで、何もネタをやることはありませんでした。→下手な遊びを入れるよりはマシとはいうものの、物語の方がちぐはぐだっただけに、ここにネタが入っていたら、ちぐはぐさに拍車が掛かって、強烈な印象が残ったでしょうに... マヤヤの最後のオツトメも平凡すぎで...

今回の物語は、先にも記した様に、良い感じで進んでいったが、物語が進んで行くに従って、ドンドン粗が目立つようになり、都合が良すぎる展開に突入し、最後はもううんざりとなってしまいました。脚本は悪くないのだが、映像化するにあたっては、もう少し撮影場所に気を配って貰いたいところである。まあ、製作費の予算やロケハンにも制約があったのでしょうが、今回は一つのミスが全体を悪循環に陥らせてしまったということで、「トホホ」ということになってしまったのが残念でした。また、エンドロールの『イケナイ恋』もノーマル・バージョンのインストでなく、前回まで使っていたインスト・バージョンの方が余韻が残るだけに、最後の最後も選曲ミスということで、今回の物語を潰してしまいました。(ユ・ソルアの演技は良かっただけに、重ね重ね残念で仕方がない...)結局、7ヶ月目から次第にボロが出始めてレベルが下がってしまった。今月の最初の2本は一気に挽回して良くなっただけに、最後もチョンボということでは...

 

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↓これと比べると、「東京少女」はやっぱり見劣りしてしまいます。まあ、「恋日」は大傑作だったので、比べてしまう方が可哀想ですけど...

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